悪口は言わないこと、聞かないことが原則ですが、現実的には悪口をすべてをシャットアウトすることは難しいのも事実です。
特に職場では一緒に仕事をする同僚の悪いところを直したいと思って注意すると悪口を捉えられることもあります。
また、上司の愚痴に付き合わなければいけないこともあるでしょう。
今回はどうしても必要なときのために、上手な悪口の言い方と聞き方を考えてみましょう。
上手な悪口の言い方
悪口を言うと相手をけなす言葉と考えがちですが、一方的に非難するのではなく建設的に悪いところを改善するように仕向ける、いわば批判を上手に使うことは悪いことではありません。
それでもひとつ間違えると、単なる悪口になってしまうので気を付けて上手な批判の仕方を覚えましょう。
相手の全体ではなく部分的な批判を心がける
相手の全体を批判するというのは、人間性や相手の性格を悪く言うということになります。
もちろん、身体的な特徴を言うのは批判ではなく完全な悪口になるので論外です。
具体的には以下の批判が良い例と悪い例です。
×あいつは遅刻ばっかりするルーズな性格をしているダメなやつだ。
○あいつは悪いやつではないが、時間にルーズなところがある。
後者の言い方は、前者と同じようなことを言っていますが、ルーズなところを直せばもっとよくなるという建設的なニュアンスが含まれています。
一方で前者はルーズな性格を非難しているだけなので、なんなる悪口となってしまいます。
このように同じ欠点を指摘しているのに、言い方を変えるだけで悪口ではなく建設的な批判に変えることができるのです。
後者であれば、本人に聞かれたとしても、意図をきちんと説明すれば納得してもらえる可能性が高くなります。
フォローの言葉も含める
いくら部分的に批判したとしても人によっては、悪いことを言われているのですから不快に思うことでしょう。
そのため、時間にルーズな点を批判する場合でも、その批判に終始せずにフォローの言葉を入れておくと悪口という印象はかなり薄くなります。
たとえば、「時間にはルーズだけれども、仕事は真面目で自分も助けられたことがある」というようにフォローしましょう。
そうすれば自分もある程度言いたいことも言えるし、相手を傷つけることもなくなります。
大事なのは相手をフォローするための褒め言葉は必ず最後に言うという点です。
人の話を聞いても、ひと言ひと言を覚えている人はいません。
印象に残っているのは、話の最後の部分であることが多いのです。
後で本人に話が伝ってもいいように、悪いイメージが伝わらないように最後にフォローの言葉を入れておきましょう。
一般的な話にすり替える
相手に対する個人攻撃ではないことを印象づけるために、一般的な話にすり替えてしまう方法もあります。
たとえば、「○○は時間にルーズだ」という話をした後に、
「実は俺も遅刻の経験があって人のことは言えないんだけど」
「○○程度の遅刻ならまだましで、あまりひどいと取引先にも迷惑をかけるから時間には気を付けないと」
などという言葉を付け足せば、〇〇さんへの個人攻撃ではないという印象を与えることができます。
上手な悪口の聞き方
反対に悪口を聞かされる立場になったときは、どのようにすれば上手に聞くことができるのでしょうか?
悪口をあからさまに否定も肯定しない
生真面目な性格の人によくあることですが、悪口を言っている人に対して悪口の内容を完全に否定したり、反対に悪口を言っている人の悪口を言ったりすることはやめましょう。
トラブルになるだけで誰も得をしません。
悪口をストレートに否定してしまうと、それを言った人を非難することになります。
人は自分の言ったことが否定されると、自分そのものを否定されたように感じてしまいます。
それではどうしたらいいのかというと、上手な悪口の言い方と同じように、フォローの部分をあなたがしてあげればいいのです。
「○○は時間にルーズで遅刻ばかりして困る」という悪口を相手が言ったら、
「〇〇さんはそんなところがありますね、でもこの間〇〇さんには仕事で助けられたので悪い人ではないですよね」
というようにフォローしてあげましょう。
このときに強く否定せずに、かといってはっきりと同調せずに相づちを打つことが大切です。
はっきり肯定してしまうと、心理的に自分も〇〇さんのルーズさを肯定したことになって、〇〇さんへの印象が自分の中で悪くなってしまいます。
それを避けるためにもはっきりと肯定しないことは重要です。
悪口は適当に相づちをうちます笑
こっちが相手にしないとだんだんと相手も言ってこなくなるので楽ですよ笑
話題を切り替える
相手によっては悪口がエスカレートしてとまらない人もいます。
このタイプの人には話題を切り替えることで対応しましょう。
もともと悪口を言い続ける人はデリケートな神経をしていないので、やんわりたしなめても効果はありません。
笑いながら「そこまで言ったらまずいですよ、ところで・・・」などと多少強引に話題を切り替えるくらいでちょうどいいでしょう。
また「××さんだったらどうしました」と問いかけて、悪口を言っていた人に話題を振るのも効果的ですね。
まとめ
上手な悪口の言い方と聞き方はおわかりいただけたでしょうか。
悪口はマイナスのコミュニケーションとも言われていますが、時には避けられないことも多々あります。
なるべく悪口には関わらない方がいいですが、どうしても避けられない場合は上手な対処をするように心がけましょう。
悪口にまともにぶつかってしまってはけがをするだけだと覚えておきましょう。
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