悪口がハラスメントになるケース:モラハラ(誹謗中傷・プライバシーの侵害)、パワハラ(人格を否定する言葉)


職場での悪口が原因でハラスメントに発展する可能性があることをご存じでしょうか。

そもそも職場で悪口を言いふらすこと自体が問題ですが、やり過ぎてしまえばハラスメントとして訴えられる可能性もあるのです。

今回は職場での悪口とハラスメントについて考えてみましょう。

悪口がハラスメントになるケース

悪口がハラスメントになるケースとしては、モラルハラスメント(モラハラ)やパワーハラスメント(パワハラ)が考えられます。

まずはモラハラから考えてみます。

悪口がモラハラになるケース

パワハラは上司が部下に対して行うハラスメントですが、モラハラは同僚や先輩などの社員が個人に対して集団で行うハラスメントです。

しかし、大半のモラハラではモラハラをしているという意識がないことが多く、それが返って被害をエスカレートさせる原因にもなりやっかいです。

誹謗中傷

モラハラとなるケースには様々なものがありますが、悪口に関連しているものとしては誹謗中傷があります。

たとえば、

・給料泥棒

・使えないやつだな

・こんな簡単なこともできないのか

などといった言葉は、誹謗中傷としてモラハラに該当する可能性があります。

新人社員は入社したばかりでは仕事ができないのが当たり前なので、こうした誹謗中傷を受けることはほとんどありません。

しかし、入社から2~3年経過しても新人と変わらないような仕事しかできない社員に対しては、つい上記のような言葉を投げかけてしまうのではないでしょうか。

この背景には悪口の対象になる社員のせいで、自分の仕事に支障が出るなど実害があるケースも多いでしょう。

しかし、どんな事情があろうとも集団で個人に対して誹謗中傷を繰り返すことは、モラハラと判断されても仕方がありません。

それに誹謗中傷を繰り返しても問題の解決にはならないはずです。

仕事が合わない可能性もあるので、上司や人事に相談して配置換えなどをしてもらう方がよほど解決に結びつくでしょう。

会社でモラハラ、パワハラまがいの嫌がらせを受けております。

陰口、噂話、仕事の粗探し、悪評を立てられ孤立させられるように仕向けられているのが感じられます。

職場嫌がらせ – OKWAVE

プライバシーの侵害

モラハラと判断されるケースにはプライバシーの侵害もあります。

たとえばよくあるケースとしては、信じている宗教を理由にして特定の社員を差別することもモラハラに該当します。

特に職場ではどんな宗教を信じていようが、仕事にはまったく関係ありません。

完全にプライバシーの問題となりますね。

特に日本では無宗教の人が多いせいか、世界的に信者が多い宗教を信じていたとしても、差別される傾向があります。

欧米などでこんな差別をすれば、差別した側が糾弾されることは間違いありません。

それだけ日本人は宗教については無頓着ということができます。

しかし、自分が無宗教だからといって宗教を信じている人に対して悪口を言ったり、差別をしたりするのはお門違いですね。

自分の考え方を他人に対して押しつけているのと同じです。

価値観の違いで職場の人を差別するのもまたモラハラとなるので注意しましょう。

宗教に入っている人でもおかしな人もいますし、宗教に入ってなくてもおかしな人も大勢います。

宗教のあるなしで人をまともかどうかは判断しません。
職場の人間が宗教に入っていると、まともな人間だと安心できますか? – … – Yahoo!知恵袋

悪口がパワハラになるケース

パワハラがモラハラと違う点は、上司が部下に対してハラスメントを行う点です。

モラハラが集団でのハラスメントだとすると、パワハラは立場の強い上司による権力を背景にしたハラスメントです。

部下を指導するときに使う言葉を間違えてしまうと、パワハラとなってしまうので十分注意しましょう。

人格を否定する言葉

最もパワハラと判断されやすい言葉は、相手の人格を否定した言葉になります。

上司と部下という立場は、会社の中では絶対的に違いがありますが、本来人間としては同じはずですね。

その点を勘違いして、部下の人格まで否定すると、パワハラで訴えられても文句は言えなくなります。

具体的には以下のような言葉が人格を否定した悪口になります。

・存在自体が目障りだ

・小学生でも分かるぞ

・「バカ」「アホ」「才能がない」など

特に年齢が高い昭和の高度成長時代の中で仕事をしてきた人や、そんな人に指導されてきた人は上司は部下を力で押さえつけるのが当然という考え方をしています。

平成も終わり令和の時代になってもその考えから抜け出せない上司は、指導とパワハラの区別が付いていません。

特に人格を否定するような言葉を使っている人は、早く意識を変えないとパワハラ上司として定着してしまい、会社からも見放されてしまうかもしれません。

パワハラ防止法が施行されているので、会社も今までのように実績があるからといってパワハラを見過ごすようなことはなくなります。

言葉で相手を威圧するのではなく、言葉でうまく部下を立ち直らせるのが今求められている上司なのです。

まとめ

集団を背景に嫌がらせをしたり、上司の立場で部下を威圧したりと、職場にはいろいろなハラスメントがあります。

自分が被害者になったときは、すぐに会社の人事に相談しましょう。

また、ハラスメントに対する意識を高めなければ、パワハラ上司として訴訟を受けるリスクもある時代です。

単なる悪口ではすまされない時代になったことを認識しましょう。

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