更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:34:37 JST
議題設定効果とは
議題設定効果とは、1972年にM.E.マコームズとD.L.ショーによって提唱されたマスメディアに関する概念で、以下の定義が為されています。
「マスメディアで特定の争点やトピックが強調されればされるほど、その争点やトピックに対する受け手の重要性の認知も高まる」
「受け手の重要性の認知が高まる」という意味は、世論を操作できるという意味ではなく単純にトピックに関する関心が高くなるという意味です。
議題設定効果の例
コロナ禍や古くはオイルショックの時代(1970年代)に、トイレットペーパーが買い占められて商品不足に陥ったことがありますが、これも議題設定効果の例と言えるでしょう。
実際には十分に供給されているにも関わらず、マスメディアが買い占めの事実を報道することで、視聴者が重大な出来事と認識して買い占めに走る人たちが急増しました。
議題設定効果の有名な研究調査
議題設定効果を提唱したマコームズとショーは、以下の調査結果に基づいて提唱しています。
マコームズとショーは1968年のアメリカの大統領選挙戦を調査研究の対象としました。
選挙戦においてマスメディアが強調していた選挙や立候補者の争点の優先順位が、実際の有権者が認識していた選挙や立候補者の優先順位に相関関係があるかを調べています。
その結果、両者の間には強い相関があることが見い出され、マスメディアは特定の話題や争点を大衆に強く意識させることができるという議題設定効果説を提唱しています。