更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:34:35 JST
シックス・ハット法とは
シックス・ハット法とは、1985年にエドワード・デ・ボノによって考案された思考法のひとつです。
エドワード・デ・ボノは物事を様々な角度から見ることで新しい発想や着想を得る水平施行法を交換していますが、シックス・ハット法はそれを実践するための方法と言えます。
シックス・ハット法のやり方
シックス・ハット法は6色の帽子をかぶることから名付けられていますが、会議などで良いアイディアがなかなかでないときに試してみると効果があります。
参加者は帽子をかぶったら全員がその色にそった意見を出すことになります。
たとえば白い帽子をかぶった場合は、全員が客観的、中立的な立場でひとりずつ意見を出し合います。
帽子の色と立場は以下のとおりです。
1. 白……客観的・中立的視点
事実確認や必要なデータを求めるときに白色の帽子をかぶる。事実のみを話して自分の意見は言わない。
2. 赤……感情的・直感的視点
データに隠れた感情についての話をするときは赤い帽子をかぶる。感情のみの話にとどめ論理的、合理的な話はしない。
3. 黄……積極的・希望的視点
テーマの長所を語るときは黄色い帽子をかぶる。ポジティブに考えて良い面だけを探して話す。
4. 黒……批判的・消極的視点
会議のテーマのデメリット、欠点、リスクなどを話すときは黒い帽子をかぶる。テーマに関する矛盾や失敗の可能性などあらゆるマイナス面を話す。
5. 緑……革新的・創造的視点
クリエイティブなアイディアがあるときは緑の帽子をかぶる。黒の帽子で出た欠点などを克服するアイディアなどを自由に話す。
6. 青……分析的・俯瞰的視点
次に何をするか確認する、結論を出すときは青い帽子をかぶる。会議全体を俯瞰で見ることで冷静な視点で結論を考える。
シックス・ハット法のメリット
シックス・ハット法には以下の2つのメリットがあります。
発想が自由になる
人は物事を考えるときに無意識のうちに同じアプローチをしているので、いつも似たような結論に至ることが多くなります。
しかしシックス・ハット法で強制的にいつもと違う視点から考えると、アプローチの仕方も変わるのでいつもと違う考え方ができます。
会議が進みやすくなる
一般的な会議では誰かが意見を言うと、その意見に反対の立場の人が反論します。
さらにその意見に反論すると言うことを繰り返すので、なかなか意見がまとまらず結論も出ません。
しかしシックス・ハット法では、全員が同じ立場で意見を出し合い、次に違う立場でも意見を出すことになるので、反論がなくスムーズに会議が進みます。
最後には全員が青い帽子をかぶり客観的にテーマを考えるので、結論もまとまりやすくなります。
ひとりでもできる
シックス・ハット法は複数人での会議でも使えますが、ひとりで考えをまとめるときにも応用することが可能です。
ひとりの場合も順番に違った視点で考えることで、あらゆる方向でのチェックが可能です。
シックス・ハット法は、ひとりだけで考えているとどうしても思考が偏りがちになることを防いでくれるので、どうしても第三者の意見を聞けないときなどには便利です。