更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:34:33 JST
ジョハリの窓とは
ジョハリの窓とは、個人の他者に対する認識を高めるために使用されモデルで、
「信頼は、自分に関する情報を相手に開示することで得られる」
「相手のフィードバックから自分を学ぶ」
という2つの考えに基づいています。
ジョハリ・モデルでは、各人が4つの象限または窓ガラスで表現されます。
それぞれの窓ガラスは、個人情報、感情、動機、そしてその情報が自分や他者にとって既知か未知かを4つの観点で表しています。
ジョハリの4つの窓
ジョハリの窓は、4つの正方形の格子状になっていて、ウィンドウを構成するセクションは以下のとおりです。
開放の窓……他人に知られていること、自分に知られていること
盲点の窓……他人には知っているが自分では知らないこと
秘密の窓……他人に知られず、自分でも知っていること
未知の窓……他人に知られていない、自分にも知られていない
ジョハリの窓の使い方
ジョハリの窓を使うには、特性のリストを見て、自分の性格を最もよく表しているのはどの5つか6つの特性かを判断します。
次に、同僚に同じ特性のリストを渡し、どの5つか6つが自分の友人を最もよく表していると思うかを尋ねます。
そして、選択されたすべての形容詞を比較します。
自分自身と仲間の両方によって識別される特性や形容詞は、「開放の窓」に入るでしょう。
このカテゴリは、どのような行動、振る舞い、特性が「公知」であるかを示しています。
仲間には認められているが、自分では認められていない特性は、「盲点の窓」の象限に入ることになります。
象限とは、座標平面が直交座標軸によって分けられる四つの部分のことを言います。
この象限は、特に自己認識を高めるのに有効です。
なぜなら、自分自身では認識していない、他人が自分についてどう考えているかを知ることができるからです。
認識の不一致を最も的確に表現し、自分が取り組むべきことを知らせてくれます。
自分では認識できるが、仲間には認識されない形容詞は、「秘密の窓」に入ります。
個人的なことであれば、これらの特性を自分自身に留めておきたい場合もありますが、どの部分が隠されているかを知ることは、あなたが信頼する人に教えたい特性であるかもしれないのでやはり有用です。
誰も選ばなかった残りの特性は、「未知の窓」の象限に入ります。
この象限に、自分が具現化したいと思うポジティブな特性があれば、それは自分が取り組むべき領域であることを知っておくと便利です。
4つの象限を組み合わせると、その人自身と、人が自分をどう見ているかを総合的に理解することができます。
ルフトとインガムは、「開放の窓」の象限にある特性が多ければ多いほど、グループ・ダイナミクスが良好になると考えていました。
その空間を大きくするためには、より効率的なグループ間開発を可能にする良好なコミュニケーションと協力が必要です。
当初、ジョハリの窓はポジティブな特性に焦点を当てていましたが、その後、ネガティブな特性についても幅広くリストアップされるようになりました。
ジョハリの窓は、55の特性からなるオリジナルのリストの反意語を使って、人々が自分の性格の欠点を理解できるようにしたものです。
ルフトとインガムがこの窓を最初に提案した1950年代には、自己認識はあまり重要視されていませんでした。
雇用主は、目に見えるハードスキルのほうを重視していたのです。
しかし、行動力、共感力、協調性などの「ソフトスキル」をより重視する社会に移行した現在、ジョハリの窓は非常に適切かつ有用なツールとなっています。