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反動形成


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:12 JST

 

反動形成とは

反動形成とは、自分の感情や衝動とは正反対の行動をとってしまう心理現象のことです。

反動形成は心理学的な防衛反応「防衛機制」のなかの「神経症的な防衛」のひとつとして位置づけられています。

防衛機制と反動形成

防衛機制はフロイトが考えた概念で、後に娘のアンナ・フロイトや児童分析家のクラインによって整理されました。

防衛機制は不安やストレスを軽減するための心理メカニズムで、精神的な安定にとって重要な役割があります。

防衛機制にはその人の精神的な成熟度によって4つの段階があるといわれています。

  1. 病理的防衛
  2. 未熟な防衛
  3. 神経症的な防衛
  4. 成熟した防衛

反動形成は3番目の成熟度に位置する「神経症的な防衛」のひとつです。

自分の感情が簡単には受け入れられないときに、それに抵抗して正反対の行動をとります。

しかし、感情と相反する行動のためストレスが溜まりやすくなります。

反動形成の軽減方法

反動形成はストレスが溜まるので悪いことのように思えますが、必ずしもそうではありません。

多くの場合、人間関係をスムーズにするために反動形成が発生しますが、それが人間関係での自分の立場を守ることにもなります。

しかし、ストレスというマイナス面もあるので、反動形成を受け入れながらもストレスを軽減する方法をとることが必要です。

反動形成によるストレス軽減方法

好きではない人と仲良くしてしまうという反動形成があるとします。

「本当はその人を好きではない」という本音の他に隠れた気持ちがあるかもしれません。

たとえば、「その人と仲良くしないと一人になってしまうので寂しくなる」という隠れた気持ちに気付けば、他に気の合う友人を見つけるといった行動をすることができます。

その気持ちに気付くための方法としては以下のことが考えられます。

  • 日記など文章として気持ちを書いて整理する
  • 感情を声に出してみる
  • 専門家に相談してみる

自分に合った方法でストレスを軽減する努力をしてみましょう。

 

 

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