更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:08 JST
類似性の法則とは
類似性の法則とは、相手に自分と共通点があると親近感がわくという法則です。
出身地や出身校、自宅の最寄り駅が同じであれば、たとえ初対面でも一気に親近感が増すことを経験した人は多いはずです。
類似性の対象となるのは出身地や出身校、居住地だけでなく容姿や性格、学力、態度などあらゆる面に及びます。
たとえば、自分に似た態度をとる人に親近感を覚える場合は、同じ態度をとる人がいることで安心感を覚えるからだと言われています。
つまり他人に自分を投影することで親近感を覚えるのです。
このように類似性の対象によって親近感を覚える原因が違うことも類似性の法則の特徴のひとつです。
類似性の法則の実験
社会心理学者のニューカムは、類似性の法則に関して次の実験を行いました。
新しく大学寮に入った新入生について調査したところ、入寮から1週間後の調査では部屋が近いといった物理的な距離が近い人を友人としていましたが、14週間後の調査では態度や価値観が近い人が友人として選ばれていました。
価値観が近いと自分の価値観がその人に認められることになるので、一緒にいて心地よさを感じることが類似性による親近感を覚える原因となっていると思われます。
類似性の法則の応用
類似性の法則はマーケティングにも応用することができます。
一般的にTVCMにタレントや著名人を起用するのは、その人の好感度を利用した「ハロー効果」を狙っているので、類似性の法則とは関係ありません。
類似性の法則を利用する場合は、大多数の消費者と類似点がある一般的な人をプロモーションに起用する必要があります。
英会話教室のCMであれば、英語の得意なタレントではなく、どこにでもいるようなおじさんを起用して入会前と入会後の英会話の上達具合を表現できれば効果があるでしょう。
このように商品やサービスが対象とする消費者に類似点が多い人を、広告宣伝に起用することで類似性の法則が応用できます。