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マシュマロ実験


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:09 JST

マシュマロ実験とは

マシュマロ実験とは、スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルが1960年代後半から1970年代前半にかけて実施した有名な実験です。

報酬として子供にマシュマロを与えることがあったのでこの名称となりましたが、実際にはキャンディーやプレッツェルが多かったようです。

この実験は子ども時代の自制心と、将来の社会的成果の関連性を調査する目的で行われました。

マシュマロ実験の内容

最初のマシュマロ実験は以下の要領で行われました。

  • 186名の子供を一人ずつ、マシュマロと机、椅子のある部屋に通します
  • 実験者は「私が帰るまでにマシュマロを食べなければもうひとつあげる」と言って立ち去ります

この結果、2個目のマシュマロを手に入れた子供は全体の1/3で、その後の追跡調査では1/3の子供は後に優秀な成績を収めることになり、マシュマロを食べた子供と比べて成績が最大で200点以上も違いました。

この結果を受けて、子供の自制心が成績や社会的な成功に大きな影響があると判断されましたが、最近の研究ではマシュマロ実験への疑問も指摘されています。

マシュマロ実験の再現性

ニューヨーク大学のテイラー・ワッツ氏カリフォルニア大学アーバイン校のグレッグ・ダンカン、ホアナン・カーンはマシュマロ実験の結果は疑わしいと考え、被験者の数を900人以上に増やして実験を行い、その結果を2018年に発表しています。

この実験では人種、民族、親の学歴もアメリカ国民を反映し、さらには親の年収も考慮して行われました。

その結果2個目のマシュマロを得ることができる子供は、大部分が子供の社会的、経済的背景の影響によるもので、自制心よりも社会的、経済的影響がその後の子供の成功に影響していると結論づけました。

つまり最初のマシュマロ実験は再現できなかったことになり、思ったよりも環境の影響が大きかった結果となりました。

 

 

 

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