極端回避性(松竹梅の法則、フレーミング効果)

極端回避性(Extremeness Aversion)は、複数の選択肢を示されたときに極端なものを避ける心理的な傾向があることをいいます。

食堂の「うな重」に価格の高い順に松竹梅の表示があるとすると、竹を選ぶ人が最も多い割合になることがわかっています。

そのため「松竹梅の法則」と呼ばれることもあります。

また、行動経済学では、実質的には同じ意味を表す選択肢でも、表現方法などが異なるだけで人の判断や選択が変わる現象をフレーミング効果(Framing Effect)と呼んでいます。

フレーミング効果は、竹と梅だけの選択肢では安い梅を選んでしまうかもしれませんが、より高い松が加わると竹の値段がそれほど高く思えなくなり、中間の竹を選ぶ人が多くなるしくみです。

フレーミング効果が生じる背景には極端回避性が影響していると言えるでしょう。

極端回避性の心理的背景

なぜ人が極端を回避するのかという点については以下のことが考えられます。

  • 高い商品は安い商品よりも品質が良いと考える
  • 高い商品は贅沢だと考える
  • 高い商品を購入して失敗すると損失が大きいと考える

これらのことを総合的に判断して真ん中の価格に落ち着くと考えられるので「妥協効果」とも呼ばれることがあります。

また、上記の考えの他に「他人に贅沢、あるいはケチだと思われないか」という心理が働くこともありますが、ネットショッピングなどではこうした心理は働きません。

極端回避性のマーケティングへの応用

極端回避性は既にマーケティングでは十分に応用されています。ただし自分が価格を設定する立場にあるときは、選択肢の数にも注意する必要があります。

選択肢が2つしかない場合は極端回避性がほとんど発揮されないので、低い価格の商品を購入する傾向が高くなります。

選択肢が2つでは高い方を避ける傾向があるからです。

それでは選択肢を4つ以上に増やした場合はどうなるでしょうか。

もし、顧客が既に商品の購入を決めていて、価格と品質のバランスで選ぼうとしている場合は、選択肢が多くても問題はありません。

しかしほとんどの顧客は購入そのものを迷っている可能性が高いので、選択肢を多くすると「購入しない」という選択肢を選ぶ可能性が高まります。

そのため極端回避性を活用するには、最も販売したい商品の価格が中間になるように、最大3つの選択肢を顧客に与えるようにしましょう