更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:05 JST
偽の合意効果は、「フォールス・コンセンサス」や「総意誤認効果」とも呼ばれている心理効果のひとつです。
なお、「偽」は「にせ」ではなく「ぎ」と読みます。
偽の合意効果は、自分の意見や考え、行動が常に多数派でありかつ正常であると思い込む認知バイアスのひとつです。
具体的には自分の行動や考え方は多数派なので、自分がやったことは他の大多数の人も同じことをするだろうと考えてしまうバイアスです。
偽の合意効果が起こる理由
偽の合意効果が発生する理由は人間の生存本能に関わっていると言われています。
つまり自分が多数派に属していることは、生存する確率を高くすると考えられたので、自分が多数派であるという前提で物事を考えてしまうバイアスを生み出してしまうのです。
現在ではそれほど生存に関わるような判断をすることはありませんが、社会生活を営む上では多数派であることは自分の立場を有利にすることにもつながります。
そのため、古い生存本能だとしても現在でも残っていると考えられます。
偽の合意効果のマーケティング応用
偽の合意効果があるため、誰でも一度は自分の考え方や意見が大多数ではなかったという経験をしているはずです。
そのため、映画を観た後の自分の感想や、商品を購入した後の商品に対する評価が、自分と他人ではどれだけ違うのかを知りたくなります。
ネットショッピングや映画紹介記事などで口コミ情報を掲載しているのは、その欲求を満たすためという効果もあります。
そのため、最初から他人の意見を知っておくことで、安心して商品が購入できたり、映画を観ることができたりします。
つまり、口コミ情報を活用することで偽の合意効果が発生しないか不安にさせることを防ぐことができます。