更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:24 JST
自尊心とは
多くの人はこの概念を自信と訳していますが、自尊心とはそれだけではありません。
心理学で「自尊心」というと、まさに「自分をどう評価するか」という話になります。
それは、自分自身、自分の価値観、能力、資質に対する個人的かつ主観的な評価です。
自分を肯定的に評価するときは、一般的に「良い自己肯定感」と言え、自分を低く評価するときは、「低い自己肯定感」と言えるのではないでしょうか。
自尊心は、人間関係の満足度に直接影響を与えることができるため、人間関係において(媒介因子として)重要な役割を担っています。
自尊心が低いと、自分の不安を人間関係に持ち込んでしまいます。
これは、パートナーとの付き合い方に悪影響を及ぼします。
例えば、パートナーに対する嫉妬心や信頼感の欠如が生まれ、それが口論や批判、疑惑、支配、監視に発展することも少なくありません。
自尊心が低くなる原因
自尊心が低くなる根本的な原因は、幼少期に端を発している可能性があります。
例えば、学校の成績、身近な人からのサポート不足、いじめ、虐待、スキルアップの奨励、家庭の問題などが考えられます。
また、自尊心が低くなる原因として、人格障害や精神障害、身体疾患が治療されていないこと、他者との比較、他者に自分のことを確認する必要性などが挙げられます。
その他の原因としては、仕事の成果、メディアやソーシャルネットワークでの宣伝方法の影響、完璧主義、1つまたは複数の分野で秀でるというプレッシャー、非現実的な目標、スティグマや差別、愛する人や安心できる場所からの転居、などが考えられます。
不安も また、自尊心を低下させる原因のひとつかもしれません。
そのため、どんな取り組みであっても、周囲からの客観的な意見を求めるのです。
何か心配なことがあれば、心理士に相談し自分に自信を持ち、うつ病の症状を発症しないように生活を前向きに変えていくにはどうしたらよいかを相談してみましょう。
自尊心が低い人の特徴
自尊心が低い人の特徴は、一般的に身体的・知的な外見に関連した否定的な考えを持っていることです。
自尊心が低いと、自分の考えや感情を表現するのが怖くなり、新しいプロジェクトを立ち上げたり、目標達成のために行動を起こしたりする勇気がなくなります。
人付き合いへの意欲が著しく低下あるいは欠落し、自分の意見や価値観を支持する力がない、一人で過ごすとリラックスできない、自分の見た目や考え方にネガティブな印象を持ってしまうなどの特徴があります。
他にも、自分の長所を強調するために、常に自分の長所や資質を認めてもらいたいと考えていることも自尊心が低いことの表れです。
個人的な事柄への興味が薄れ手しまうことも特徴のひとつです。
例えば、服装に気を遣わない、身だしなみを整えない、自分を指す言葉が侮蔑的であるなどです。
また、自分には知性がないと思っている、自分の外見は不愉快だ、何を着ても似合わない、自分はあることができないと思っている、なども特徴に含まれます。
自尊心を高めるには
自尊心を高める方法には下記の方法があります。
・過去と折り合いをつける……子供の頃、親が必要なものを与えてくれなかったとしても、それは私たちがそれに値しないからではなく、大人も完璧ではなく、間違いを犯すことがあるからだと理解することが重要です。
・正しい人を選ぶこと……自分のことを認めてくれる人に囲まれることが大切です。ネガティブな思考を排除する -
これはかなりの練習が必要ですが、できないことではありません。例えば、「○○さんに嫌われている」と思ったとき、「本当にそう思う理由があるのか」と、数歩下がって考えてみるとよいでしょう。
趣味やスポーツも自尊心を高めるのに有効な手段です。
目先の成功にとらわれず、自分の体に対する低いセルフイメージを変えることができるのです。
私たちは、誰かのために何かをしようとすることもできます。誰かのために良いことをしたと感じることは、自己満足にもつながります。
また、心理療法は自尊心を高める最も効果的な方法のひとつです。
心理療法士は、低い自己評価の原因を発見するだけでなく、高い自己評価を培うために、どのような方法が効果的かを指導してくれるのです。