アンビバレンス効果

アンビバレンス効果とは、同じ対象に正反対の感情を抱いたり、交互に反対の感情を抱いたりする心理効果のことです。

たとえば、愛情と憎しみ、尊敬と軽蔑を同時に同じ人に対して感じるのがアンビバレンスです。

同じく感情に関する心理学用語としてスプリッティングがありますが、こちらはひとつの感情をひとりにしか持てない心理のことを言います。

幼児期に多い心理で、母親が好きだから父親は嫌いといった感情を持つことがスプリッティングです。

ひとりに複数の感情を持つアンビバレンス効果とは対照的です。

アンビバレンス効果の応用

アンビバレンス効果は特殊なケースのように思えますが、日常的によく見られるケースもあります。

たとえば、職場で仕事を頑張ろうと思う気持ちと同時に、自分にはうまくできないという感情を持つことは誰でも経験があることです。

アンビバレンス効果の存在を知っておくと職場での部下の指導にも応用することが可能になります。

職場の部下が後ろ向きの発言をした場合に、やる気を出させるために上司が激励のつもりで「もっと頑張りなさい」といった内容の言葉をかけることはよくあります。

しかし、部下が後ろ向きになっているときは、仕事を頑張りたいけれども頑張れない状態であることがほとんどです。

そのときに頑張りなさいという言葉は、部下にとっては自分をコントロールしようとする言葉に感じるため、反発する可能性が高くなります。

また、周囲の社員にその部下はやる気がないという印象を植え付けることにもつながります。

アンビバレンス効果を理解していれば、部下に前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちが混在していることがわかるはずです。

そのため、あえて後ろ向きな気持ちの部分には触れずに、前向きな気持ちを評価し具体的に褒めてあげることで部下の気持ちを上向きにすることができます。