更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:12 JST
ピア・プレッシャーとは
ピア・プレッシャーとは、日本語では「同調圧力」と訳され、同じ共同体や職場の中で少数意見車に対して多数意見に同調するように誘導することになります。
ピアには仲間という意味があり、仲間からの圧力という意味になります。
職場で周囲が残業をしている中で、定時に帰りにくい雰囲気があるのもピア・プレッシャーの一例と言えます。
職場におけるピア・プレッシャー
職場においてのピア・プレッシャーは、定時で帰宅しにくい雰囲気を作るときのように、社員が相互に監視をする相互監視の意味合いが強くなります。
お互いに監視することで行動が制限されてしまうのです。
しかし、ピア・プレッシャーにはプラスの側面もあります。
たとえば、朝の清掃など雑用が社員に義務付けられているときは、ピア・プレッシャーがある職場では社員全員で当番を決めて特定の人に押しつけることはありません。
つまり、この場合の同調はお互いに助け合うことにつながるので、相互監視と言うよりは相互配慮といえます。
欠勤に関してもピア・プレッシャーがポジティブに機能していれば、急な欠勤があっても同僚がカバーしてくれ、その代わり次回の当番を交代するといった対応を見ることができます。
ピア・プレッシャーの過不足による影響
職場においてピア・プレッシャーはプラスの働きもありますが、それでは多すぎたり少なすぎたりした場合にどのような影響があるでしょうか。
ピア・プレッシャーが不足している場合
ピア・プレッシャーがあることで上司と部下の間には緊張感がもたらされます。
しかし、ピア・プレッシャーが不足している職場では上司と部下の間柄は友達関係に近くなってしまい、目標が未達成でも「まあいいか」という雰囲気になってしまいます。
つまり、いわゆる仲良しクラブや馴れ合いの関係になる可能性が高くなります。
ピア・プレッシャーが過度の場合
ピア・プレッシャーが強すぎると仲間に同調しすぎることになります。
たとえば、仲間といっしょに居酒屋に入る前は、寒いからお湯割りにしようと思っていたのに、とりあえずビールと先に言われて同調してしまうのもピア・プレッシャーが強い場合の例です。
職場での上司と部下の関係であれば、ピア・プレッシャーが過度な場合は、仕事に大きな悪影響が出ることもあります。
無駄な作業や議題がなくても開かれる会議なども、影響力の高い上司の提案であれば同調してしまうことになります。
その結果、無駄が多くなり会社の業績にも影響が出ることになります。
自宅で作業をする機会が増えた人も多くなりましたが、リモートによる自宅の作業が会社で行うよりもはかどらないと感じる人も多いはずです。
これはピア・プレッシャーが全くない環境で作業するため、緊張感もなくモチベーションが低くなるからです。
つまり、ピア・プレッシャーが適度に存在する環境が、仕事や勉強にとって最も適している環境です。