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内発的動機付け


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:14 JST

 

動機付けはいわゆるモチベーションのことですが、人が何か行動するときのきっかけや原因という意味になります。

この動機付けには「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2種類があります。

外発的動機付けはお金、名誉など外から与えられる報酬に基づいた動機付けです。

外からの動機付けがなく、自分の内面に起こる興味、関心、意欲など内的な要因が動機付けとなるのが内発的動機付けです。

内発的動機付けと外発的動機付けの根本的な違い

内発的動機付けと外発的動機付けの違いは、モチベーションがどこから与えられるかの違いだけではありません。

モチベーションの継続性にも違いがあります。

たとえば、外発的動機付けは「年収を○○万円にしたい」といった目標を掲げることです。

しかし、このように目標を定めた外発的動機付けでは、その目標に達するとモチベーションを失ってしまいます。

また、目標に達するのはとても難しいと思ったときに、目標設定を下げることもあります。

これもモチベーションが下がったということになります。

しかし、内発的動機付けでは自分の興味や好奇心などからモチベーションが高くなるので、「楽しいから仕事をする」「興味があるから勉強する」という気持ちになります。

つまり内発的動機付けの場合は目標がありません。

外発的動機付けのように年収を上げたくて仕事をするのではなく、仕事が楽しくてやっているので終わりがありません。

その結果、目標を設定した人よりも長続きすることになり、より年収が高くなる可能性もあります。

内発的動機付けの職場での応用

企業としては社員に内発的動機付けを持ってもらうことで、業績を高めていければベストです。

なぜなら外発的動機付けにとよるとすれば、金銭的な報酬となるので企業の負担が大きくなるからです。

役職を外発的動機付けにするにしても、ポストには限りがあるので大きな効果は期待できません。

しかし、一方で内発的動機付けは社員側から自発的に発生する物なので、企業がうまく誘導することも困難となります。

そこで最初は外発的動機付けを行い、それをうまく内発的動機付けにつなげていく方法がよいと言われています。

具体的には以下の方法が考えられます。

  1. 特別手当などで新規プロジェクトへの参加を促す(外発的動機付け)
  2. プロジェクト進行中に上司が積極的に部下に承認欲求を与える(アドバイスをしたり、「期待している」と言葉をかけたりする)
  3. 部下が仕事に興味を持ち積極的行動するようになる(内発的動機付け)

簡単にはできないかもしれませんが、ポイントは2の部分になるので仕事の内容に応じてうまく誘導できる方法を企業ごとに模索する必要があります。

 

 

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