勝者の呪縛

勝者の呪縛とは、交渉事において相手の要求をあっさり認めて交渉が成立した場合に、相手に不満や不安を与えてしまうことを言います。

たとえば、値引きの交渉をする場合に250万円の自動車の値段を、客に言われたとおりに50万円の値引きをしたとします。

値引きを認めた側とすれば駆け引きをしないで素直に値引きしたほうが、客に喜ばれると思いがちです。

ところが客の立場に立つと簡単に値引きをしたということは、もっと値引きができるのではないか、高値で買ってしまったのではないかといった後悔が生まれます。

勝者の呪縛の応用

勝者の呪縛が原因となって交渉が成立しない可能性があることを考えると、販売する側としては値引きを簡単に認めないことで交渉がスムーズになる可能性が高くなります。

250万円の自動車であれば、50万円の値引きを提示されたときにすぐに承諾するのではなく、上司の了承が必要だと言って日を改めて承諾をすると、勝者の呪縛は発生しません。

なぜかというと、50万円の値引きは本来難しいことだと思えるので、値引きできたことによって満足感が得られるからです。

オークションでの勝者の呪縛

オークションでは基準となる適正な価格がないので、入札車は自分の判断で入札価格を決める必要があります。

オークションの性質上、落札者は最も高い価格を入札した人になります。

そのため、落札者は常に最大の高値で入札したことになり、転売目的であれば利益を得られない可能性が常にあります。

これも勝者の呪縛のひとつです。