アドラー心理学

アドラー心理学とは、オーストリアの心理学者で精神科医のアルフレッド・アドラーが提唱した心理学の分野で、「人は目的のもと生きている、幸せになるには勇気を持つ」という思考が根本にあります。

日本では2013年にアドラー心理学を元にした書籍「嫌われる勇気」(岸見一郎、古賀史健の共著)のヒットとドラマ化によってアドラー心理学の認知度が高まりました。

アドラー心理学の特徴

アドラー心理学には以下の4つの特徴があります。

    • 目的論
    • 横の関係
    • 課題の分離
    • 勇気づけ

アドラー心理学の特徴1:目的論

心理学には目的論と原因論という概念がありますが、アドラー心理学では目的論の立場をとっています。

原因論は、結果にはすべて原因があるので自分が現在置かれている状況は、自らの過去によって決められるという考え方です。

これに対し目的論は、人間の行動にはすべて目的があるので、自分が現在置かれている状況は自分の目的を達成するために自らが選択した道であるという考え方になります。

アドラー心理学の特徴2:横の関係

人間関係には横の関係と縦の関係があります。

縦の関係は上下関係のことで、上から下への支配関係と下から上への依存関係で成り立っています。

そのため、縦の関係では支配や依存が原因で他人に認められたいという承認欲求が生まれます。

一方でアドラー心理学では横の関係を重視していて、横の関係ではお互いに対等の立場で、信頼関係を築き尊敬し合う関係が築かれます。

アドラー心理学の特徴3:課題の分離

アドラー心理学では横の関係を重視しますが、きちんと横の関係を築くことができるとそんたくや劣等感とは無縁になります。

しかし、反対に横の関係では他人の問題(課題)についても自分の問題として考える傾向があるので、他者の課題に介入しすぎないように分離することが必要になります。

アドラー心理学の特徴4:勇気づけ

アドラー心理学が勇気の心理学とも呼ばれているゆえんは「勇気づけ」にあります。

アドラー心理学では、勇気とは困難を克服するための活力のことです。

勇気づけによって困難克服の活力を得ることで、自分の目的や行動を変えることができます。

勇気づけは自分だけでなく他者にも発信することができ、他者が自立するサポートの意味も含んでいると考えられています。

アドラー心理学のメリット

アドラー心理学は以下のとおりです。

    1. 物事がシンプルになる
アドラー心理学では現在の自分の状況は過去の自分が選んできた結果と考えます。

また、自分の課題は第三者を気にすることなく自分で解決しても良いという考え方なので、自分で課題を解決することは自分で未来を切り開くことにつながります。

これらの論理は他の心理学と比べてとてもシンプルに物事を考えることができます。

    2. 問題との向き合い方がわかる
自分に対する課題を解決するのに、周囲へのそんたくはいらないという考え方なので、アドラー心理学では問題に向き合うことがシンプルでわかりやすくなります。

    3. どのように生きるかを明確にできる
アドラー心理学では、問題解決も選択肢の選び方も自分で行うというシンプルな考え方なので、自分がどう生きるのかという哲学的な人生観も明確に考えやすくなります。

    4. 自分のすべてを活用できる
アドラー心理学では自他共に尊重しながら、自分の問題は自分で解決していくため、自分自身に自信を持つことができます。

その結果、自分のすべてを活用して生きていくことが可能になります。

    5. 自分を変えられる
アドラー心理学では、自分自身を変えることで将来を決定すると考えることができると、自分に柔軟性を持たせることで自分の将来にも柔軟性が生まれると考えることができます。

その結果、考えだけでなく現実でも自分を変えることが可能になります。