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教師期待効果


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:07 JST

 

教師期待効果とは

教師期待効果とはピグマリオン効果とも呼ばれていて、教師が生徒に対して期待を持って接すると、それが生徒にも伝わることによってその期待通りの結果になるという心理効果です。

アメリカの心理学者のローゼンタールが提唱したので「ローゼンタール効果」とも呼ばれています。

ローゼンタールは実験によってこの効果を提唱しましたが、その実験には再現性がないとも言われていて教師の期待だけで生徒の成績が上がるかどうかは疑問視する意見もあります。

教師期待効果は生徒の成績が上がるというプラスの効果が期待できるものですが、反対にマイナスの効果となってしまう効果は、「ゴーレム効果」や「負のピグマリオン効果」と呼ばれています。

教師期待効果とゴーレム効果の違い

ゴーレム効果は教師が生徒に効果を及ぼすという点では同じですが、教師期待効果がプラスの効果が期待できるのに比べると、ゴーレム効果はマイナスの効果があるという点で違いがあります。

ゴーレムは神話に出てくる土で作った怪物ですが、体に刻まれた呪文の文字を一部消すことで簡単に力を失ってしまいます。

その逸話から教師が期待していないという些細なことが、生徒のやる気を失わせてしまうという意味で名付けられました。

教師期待効果によって生徒の成績を上げようとする場合は、一時的に成績が悪化したとしても教師は失望を生徒に悟らせないようにして期待し続けることが必要です。

少しでも失望したそぶりを見せるだけで、教師期待効果ではなくゴーレム効果が発生する可能性があるので注意しましょう。

教師期待効果とホーソン効果の違い

教師期待効果によく似ている効果としてはホーソン効果があります。

これはアメリカのホーソン工場で行われたある検証実験の結果、偶然発見された効果です。

実験では有名大学の検証実験に参加しているという注目の高さが、陸奥利的な労働環境条件や経済的な条件を上回り、生産性が高くなった結果となりました。

教師期待効果では教師の期待が生徒の成績を上げる要素となりましたが、ホーソン効果では注目度が労働者の生産性を高める結果となります。

対象は違いますがよく似た効果と言うことができます。

職場で応用する場合は、上司か部下に対して期待をして、さらに成績優秀者として注目を集めることができれば相乗効果も期待できます。

 

 

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