トップページへ

コントラスト効果


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:19 JST

 

コントラスト効果とは

コントラスト効果とは前後の対比によって、同じものでも大きく印象が変化する心理現象です。

コントラストは英語で「対比」という意味になります。

視覚や味覚といった感覚は脳にとっては刺激として受け止められますが、脳は同じ種類の刺激であれば、比較してその刺激を判断する傾向があります。

甘いものを食べた後に酸っぱいものを食べると、より酸っぱく感じるのもコントラスト効果のひとつです。

しかし、甘いものを食べた後で酸っぱい匂いを嗅いでもコントラスト効果は現れないので、同じ種類の刺激でないと効果がないことは日常の経験からもすぐにわかります。

コントラスト効果の実験

人間関係に関するコントラスト効果の実験があります。被験者に以下の4つのグループのどれに属したいのかを聞く実験です。

  1. 最初から最後までほめられる
  2. 最初から最後まで否定される
  3. 最初はほめられるが最後には否定される
  4. 最初は否定されるが最後にはほめられる

印象では1を選ぶ人が多そうですが、実験では4を選んだ人多いという結果になりました。

終始持ち上げられるよりも、落としてから持ち上げられるとギャップを感じてより上がった気持ちになることが証明されています。

コントラスト効果のマーケティングでの使い方

マーケティングでは日常的にコントラスト効果を応用していると言えるでしょう。

特に商品販売では価格表示に工夫をすることでコントラスト効果を応用しています。

たとえば、5万円のジャケットを売りたいときに、そのジャケット単体だけでは高いと感じてしまう人が多いはずです。

そこで同じジャケットでも10万円のジャケットも並べておくと、5万円も安く感じて売れる可能性が高くなります。

単体でコントラスト効果を利用するならば、標準時の価格を8万円と表示してそれを数字が見えるように消して、割引後価格として5万円を表示します。

この手法は日常生活でもよく見かける方法です。

また、不動産業界では物件を案内するときは必ず、先に何かしら難がある物件を見せます。

最も優良な物件を最後に見せることで、本命の物件をより魅力的に見せることができるからです。

これもコントラスト効果による印象操作と言えるでしょう。

 

 

■あわせて読みたい
1 ジンクピリチオン効果
2 ベターリッジの見出しの法則
3 個人化
4 AIDCAの法則
5 リンゲルマン効果
6 ヴィルトの法則
7 二者択一法(選択話法)
8 額面効果
9 カリギュラ効果
10 ジョハリの窓
11 希少性の原理
12 合理化
13 開放性の法則
14 木こりのジレンマ
15 シャルパンティエ効果
16 フォン・レストルス効果
17 エクスプレッシブ・ライティング
18 エコーチェンバー現象
19 現在バイアス(現在志向バイアス)
20 囚人のジレンマ

 

■マイナー心理学用語