現在バイアス(現在志向バイアス)

現在バイアス(Present Bias)は未来よりも現在の利益を優先してしまう心理傾向のことです。

また、先延ばしの心理ともいわれていて、ダイエットを始めるのを明日に先送りして、今は楽をする心理でもあります。

現在バイアスの実験

60年代後半から70年代前半にかけて実施された、スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルの実験があります。

この実験では小さい部屋にいる4歳児にマシュマロを1個与えて「これを食べてもいいけど私が戻ってくるまで食べなかったらもう1個あげる」といって部屋を出ます。

20分ほどで戻ったときにマシュマロを食べてしまった子供は全体の2/3という結果になりました。

ちなみに10数年後に追跡調査をした結果、マシュマロを食べてしまった子供は、対人関係が下手でストレスに弱い、自分に自信がない青年に育った傾向がありました。

この実験であれば大人ならば20分待って2つもらう方を選ぶ可能性が高いですが、大人でも現在もらえるものの価値と未来にもらう価値によって、現在バイアスが働きます。

時間割引率の影響

今であれば10万がもらえるときに、あなたなら1週間後にいくらもらえるなら今もらわずに1週間待つでしょうか。

たとえば1万円だとすると1週間後の11万円を約9%割引いたと考えることができます。

この時間によって割引される価値の割合が時間割引率です。

時間割引率が高い人は未来にもらえるお金が高くなければ、我慢できずに今もらってしまうので、未来よりも現在の価値を高く考えています。

時間割引率が高い人ほどせっかちで、低い人ほど我慢強いというデータもあります。

現在バイアスの例

未来の価値を低く見積もることで未来バイアスが働きます。

  • 半年後に体重を5㎏減らすより、今お菓子を食べる。
  • 3年後に大学入試に合格することよりも、今遊ぶ
  • 5年後に住宅を購入するよりも、今自動車を買う
  • 各種依存症

上記のことをしてしまう傾向がある人は、現在バイアスを利用して広告宣伝で商品を購入しやすくなります。

たとえば、本日限りの限定品やすぐに効果があるダイエットサプリに飛びつく人は、現在の価値を高く感じているため、現在バイアスが働きやすくなり購入してしまうのです。

現在バイアスを克服する方法

現在バイアスに陥りやすい人は将来的に失敗する可能性が高いといわれているので、克服する必要があります。

以下の方法で現在バイアスは軽減することが可能です。

目の前の欲求を我慢する

マシュマロ実験ではます麻呂から目をそらした子供は最後まで食べない傾向がありました。しかし、匂いを嗅いだり触ったりした子供は我慢できず食べてしまいます。
つまり、目の前の欲求から目尾逸らすことが大切です。

事前に対策する

ダイエットであれば、目の前にお菓子をおかない、買わない、あるいは食べたくなったときにはカロリーの低いものを代わりに飲んだり食べたりすると長続きします。

未来の報酬を思い出し比較する

未来の報酬は現在もらえる報酬よりも必ず高くなります。そこで未来の報酬と現在の報酬を同じレベルで比較すれば、必ず未来の報酬の方が魅力的感じるはずです。

上記の他に将来の目標を達成するための行動を習慣づけることで、先伸ばし癖を矯正することできます