更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:17 JST
シャルパンティエ効果とは
シャルパンティエ効果とはフランス人医師のシャルパンティエの実験から得た効果で、重さの感覚は視覚的に見える大きさの影響を受けて、物理的な実際の重さが等しい物でも、体積が小さいほうが重く感じられる現象のことを言います。
別名「大きさ=重さの錯覚」や「シャルパンティエ=コゼルフの錯覚」とも呼ばれていて、たとえば、綿1㎏と鉄1㎏では鉄の方が重く思えてしまう効果です。
シャルパンティエの実験
1891年に発表されたシャルパンティエの実験内容は以下のとおりです。
- 同じ重さで大きさの違う4㎝と10㎝の2個のボールを用意する
- 被験者にボールをひとつずつ持ち上げてもらい、どちらが重いかを判断してもらう
上記の実験の結果、小さいボールの方が重いと被験者が判断しました。
見た目だけだと小さいボールが軽いと判断するのが普通です。
しかし、実際に持ってみると小さいボールは大きいボールと同じ力が必要だったため、小さいボールの方が重いと錯覚してしまいました。
シャルパンティエ効果の応用
シャルパンティエ効果のように人の感覚を利用すれば、マーケティングなどでも効果的な広告宣伝が可能になります。
たとえば以下の例では左側がより強いイメージを与えることができます。
- ビタミンCの量:レモン33個分 > 1,000㎎
- 広さ:東京ドーム33個分 > 466,731坪
- 強さ:100人乗っても壊れない物置 > 耐重量6500kg
上記のように商品のメリットをより強調したい場合に、シャルパンティエ効果を活用すると効果的です。
ただし、 シャルパンティエ効果を利用する場合は以下の点に注意する必要があります。
1. 身近な例を使う
たとえば比較の例として海外の建造物を使うよりは、東京ドームのように身近な建物を使う方が効果はあります。
エアーズロック3個分よりも東京ドーム5個分のほうがイメージしやすくなるからです。
イメージが近いものでたとえる
重いというイメージを伝えるためには、日常的に重いことがわかっているものを使います。
同じ重さでも綿5㎏よりは鉄5㎏の方が効果的です。
数字を工夫する
同じ高さでもエベレストの2倍よりは、東京タワーの20倍と表現した方が高く感じられます。
このように大きく見せたいときは数字を大きく、小さい印象を与えたいときは小さい数字を使うと効果的になります。
ビフォー・アフターを使う
パソコンの性能が従来品よりも上がった場合、より具体的な数値で比較すると効果が高くなります。
「従来品よりも処理速度が向上」よりも「CPUの処理速度が2倍」の方が効果的です。