アンダーマイニング効果

アンダーマイニング(Undermining)効果のアンダーマイニングは弱体化させるという意味がありますが、人のやる気をなくさせてしまう、モチベーションを下げてしまう効果のこといいます。

モチベーション(動機付け)には「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2つがあります。

アンダーマイニング効果はその中でも内発的動機付けを下げる効果のことです。

アンダーマイニング効果の具体例

企業では社員にやる気を出させるために、一定以上の成果があった場合に報奨金などを出すといったことが行われます。

この方法も効果が見込まれるので悪い方法ではありません。

しかし、もともと社員が自発的にやる気を出して行っていることに対して報奨金といったインセンティブを与えると、自発的なやる気がそがれてしまい報奨金がなければやらなくなってしまうという弊害があります。

具体的には以下のような例が考えられます。

  •  自分の業務を効率化しようとしてエクセルのマクロを活用してプログラムを組んだら、会社に評価されて昇給した。それ以降は頼まれてやれば評価されると考え、自発的にやらなくなった。
  • 子供にやる気を出させようとして一定以上の成績に対してお小遣いなどの報酬を与えた。しかし、報酬がなければ勉強しないようになってしまった。

アンダーマイニング効果の原因

アンダーマイニング効果が発生する原因としては例で示したように、報酬が最も多い原因となりますが、アンダーマイニング効果の原因はそれだけではありません。

人には自分の行動を自分で決めたいという欲求や、できないことをやれるようになりたいという欲求があります。

その欲求を妨げるものがアンダーマイニング効果の原因となるのです。

報酬以外に以下の原因が挙げられます。

•罰の脅威

信賞必罰といわれるようにアメとムチは必要ですが、厳しすぎる罰や他の社員の前での叱責はその後のやる気をなくしてしまうので注意しましょう。

締め切りの設定

締め切りが必要な仕事はありますが、なるべく余裕を持たせないと、締め切りが近いという理由で投げやりな仕事を生み出すことになります。

監視

社員が仕事をしているかどうかの監視をしている職場は、行きすぎた監視は社員の意欲をそぐ結果になることも考慮しましょう。

競争

特に営業職には競争が付きものですが、実績だけで評価をしてしまうと自主的な意欲のない営業社員ばかりになる可能性があります。

 評価

営業など実績が数値で表れる職種の場合、昇給・昇格のための評価は比較的適正に行われます。

しかし、事務職など適正な評価が難しい職種の場合は、いくら頑張っても昇給は難しいと考えてやる気を失わせる可能性があります。

アンダーマイニング効果の防止策

企業としては社員には自主的に労働意欲を持ってもらった方が、業績に良い影響を与えることは間違いないので、なるべくアンダーマイニング効果が発生しないようにする必要があります。

アンダーマイニング効果の原因はわかったので、それを防止する方法も考えてみましょう。

モチベーションが高いときは報酬を与えない

社員のモチベーションは日々変化するので、直属上司がよく社員の動向をチェックして、モチベーションが維持できている場合は報酬を控えましょう。

言葉の報酬を与える

社員のモチベーションが上がるのは、直属の上司などに直接ほめられたときです。金銭的な報酬よりも部下を直接ほめることが大切です。

社員を監視するのではなく見守る

常に上司に見張られているような職場では、失敗は許されないという雰囲気になりとてもモチベーションは上がりません。

監視ではなく社員の安全や健康を見守る雰囲気を作りましょう。

過度な競争やノルマ、罰は与えない

物品販売会社は特に競争やノルマが当たり前になっていることも多いですが、常に高いレベルのノルマを課せられるとモチベーションが上がるどころかプレッシャーを感じる社員が増えるだけです。

ノルマや競争は年に数回短期間で行い、罰ではなく報奨をメインにしましょう