観察学習

観察学習とは、アメリカの社会心理学者アルバート・バンデューラが提唱する心理学的学習方法です。

バンデューラは社会的学習理論を提唱していて、観察学習はその骨格をなす学習方法です。

観察学習は単に他者を模倣するのではなく、他者の行動からありのままを学び取るとバンデューラは主張しています。

1950年代以前、心理学では人は自分の経験から学ぶのであって、他者を観察するだけでは学習できないと考えられていました。

バンデューラはこれに対して、他者の行動を観察・模倣することで学習ができるとした「モデリング理論」を実験によって証明しました。

モデリング理論の中心となるのが観察学習と言われています。

バンデューラは観察学習が成立するには以下の過程が必要だと唱えています。

    1. 注意
    2. 保持
    3. 再生
    4. 動機付け

ボボ人形実験

バンデューラは子供を対象として「ボボ人形実験」と呼ばれる実験を行いました。

実験は子供を以下の3つのグループに分けて行われました。

    A. 子供たちにボボ人形に対して大人たちが攻撃的な行動をとっている映像を見せた。その映像の中では、大人がボボ人形を叩いたり、蹴ったり、罵声を浴びさせている様子が録音されてた。

    B. 子供たちにボボ人形に対して大人たちが攻撃的な様子を一切見せない映像を見せた。大人たちはこの映像の中では他のおもちゃで遊んだり、静かに過ごしたりした。

    C. 子供たちには何も映像を見せなかった。

次に、上記のグループの子供たちを、ボボ人形を含めたおもちゃがある部屋に集めて遊ばせました。

Aのグループの子供たちは他のグループの子供に比べて、ボボ人形に対して明らかに攻撃的な言動をしていたという結果になりました。

この実験の結果から、人は他者の言動を見るだけでも学習することができるという、モデリング理論が確立されました。