カタルシス効果

カタルシス効果(Catharsis Effect)の「カタルシス」は精神科医のフロイトが、代償行為によって得られる満足を指す心理学用語として使いましたが、元々は宗教的な「清めの儀式」という意味があります。

その後哲学や演劇用語としても使われていましたが、現在では主に心理学用語としての意味で使われることがほとんどです。

カタルシス効果の例

日常でも見られるカタルシス効果の例を紹介しましょう。

涙を流す

カタルシス効果を最も感じられる日常的な例は涙を流すことでしょう。

映画やドラマを見たり、音楽を聴いたりしたときに感動で涙を流したという経験は誰にでもあるでしょう。

悲しくて流した涙や感動の涙の後には、スッキリした気分になったはずです。

マイナスの感情が涙とともに流れてしまい、その後にスッキリするのがカタルシス効果です。

話を聞いてもらう

カタルシス効果は誰かに話を聞いてもらうだけでも発生することがあります。

ネガティブな気持ちを自分ひとりで抱えていると、ストレスを抱えてしまい最終的には健康にも影響が出てしまいます。

そんなときは家族や友人など親しい人に話を聞いてもらうだけで、気持ちが楽になりますが、それもカタルシス効果のひとつです。

ただし、話をしても否定されてしまうとカタルシスを得ることができないので、話し相手は自分の気持ちをよくわかってもらえる親しい人にしましょう。

また、そうした親しい人が身近にいない場合は、文章にして書き留めるだけでも効果があります。

恋愛

恋愛の相談をしていたら相談相手に恋愛感情を持ってしまい、付き合うことになったという話はよく聞きます。

何か相談後をして、その相手が親身になって聞いてくれるとその人に恋愛感情を持つことがあります。

これは、話を聞いてもらうだけで恋愛に発展するのは、話を聞いてもらってカタルシスを得ると、それを与えてくれた相手に特別な感情を持ってしまうことがあるからです。

TV番組

TV番組の中には日常によくある話をビデオで再現して、最後にスッキリ解決してカタルシスを視聴者に与えるものもあります。

たとえば、お店などでわがままを言っている客をビデオで再現し、視聴者のイライラが溜まったところで、その客をやり込めるといった内容です。

視聴者はマイナス感情を溜めさせられてから、それを上手く取り除かれるのでスッキリしてカタルシスを感じるのです。

TV局側の自分で火を付けてから消すというマッチポンプ的な番組ですが、スッキリしたい人には人気があります。

カタルシス効果で好意が得られる理由

恋愛の例でもわかるとおり、カタルシス効果を与えると与えられた人から好意を得ることもできます。

それではなぜそんな効果があるのでしょうか。

それには心理学の「一貫性の原理」が関わっています。一貫性の原理は、「人は自分の言動や考え方に一貫性を求める」というものです。

つまり「好きな人といると楽しい」は反対の場合も成立して、楽しいときにいる人を好きになってしまうのです。

それと同様に、好きな人は自分の気持ちを気分良くさせてくれるので、カタルシスを感じさせてくれた人を行動の一貫性の原理で好きになってしまうのです。

カタルシス効果の商品への応用

一般的にプチプチと呼ばれている郵送するときに使う梱包材があります。これはポリエチレン製の膜で空気を包んだクッション性の高い気泡緩衝材です。

空気を含んだ部分は指で簡単につぶせるので、一つ一つつぶしてやめられなくなったことがある人は多いでしょう。

つぶすと適度な抵抗感があり、気持ちがいい音がするのでカタルシスを感じるからです。

プチプチをつぶすことでも一種のカタルシスを得ることができますが、そのためだけに緩衝剤を購入する人はいません。

しかし、あるおもちゃメーカーがプチプチをつぶしたのと同じ感触がするおもちゃを発売して人気商品となったことがあります。

本物をつぶさなくても同じ感触を得られて、何度でも使えることが人気となったようです。

このように購入者がカタルシスを得られるような商品やサービスを提供することで、マーケティングにも応用することが可能となります