更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:34:58 JST
アサーティブ・コミュニケーションとは
アサーティブ・コミュニケーションとは、自分の主張だけを押しつけるのではなく、相手の立場や意見を尊重しながら自分の主張を正確に伝える表現方法です。
アメリカの心理学者ジョセフ・ウォルピが1949年に開発されたカウンセリング手法が起源と言われています。
自己表現スタイルの分類
ウォルピは自己表現スタイルを以下のように分類しました。
- アグレッシブ(攻撃的)
- アサーティブ
- ノン・アサーティブ(受け身)
上記の分類ではアグレッシブとノン・アサーティブは対極の立場にあります。
アグレッシブな自己表現をする人は、すべてを自分優先にした言動をする人です。
そのため相手の主張は受け入れず、自分の主張が否定されると感情的になります。
パワハラで訴えられる人はこのタイプの人がほとんどと言えるでしょう。
これに対して、ノン・アサーティブな自己表現の人は対照的に完全な受け身の姿勢を保ちます。
争い事を避けるために相手の主張を100%受け入れ、自分の気持ちや意見を伝えることを苦手としています。
そのため、ストレスを抱えることも多く、間違った指示に従ってしまう可能性も高くなります。
アサーティブな自己表現はこれら2つの中間にあると言えます。
相手の意見を十分に尊重しながら、自分の考えや意見をはっきり示すのがアサーティブ・コミュニケーションです。
アサーティブ・コミュニケーションのポイント
アサーティブな自己表現でコミュニケーションを図る場合は、以下の点に気をつける必要があります。
誠実さを保つ
相手の意見を尊重せずに自分の意見だけを主張すると思われないためには、誠実さが不可欠です。
自分と異なる相手の意見に対しても誠実に受け止めることが、アサーティブな自己表現の基本です。
率直になる
自分の気持ちを率直に相手に伝えることも重要です。
そう言っている人が多いからという理由ではなく、自分はこう思うと率直に伝えることで相手に誠実さを伝えることができます。
対等な立場で接する
意見を交換するときは常に相手と対等な立場を維持します。
取引関係や上司と部下の関係を意識してしまうと忖度が働くことがあります。
立場で意見が変わることがないようにするためには、対等な立場であることを意識して意見を交換します。
失敗しても自己責任
意見交換によって決定したことがたとえ失敗に終わったとしても、自己責任という意識を持つ必要があります。
「やっぱり」「だから言ったのに」という言葉を使うと、自分も了承したという点を無視して自分に都合のよい解釈をしていることになります。
どんな結果になろうと自己責任という意識を保ちましょう。