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バックトラッキング


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:12 JST

 

バックトラッキングとは

バックトラッキングとは心理学を応用した話法のひとつです。具体的には相手が言った言葉をオウム返しすることで信頼関係を築こうとする話法になります。

たとえば相手が「今日いやなことがあったんだ」といった場合、「いやなことがあったんだ」とそのまま同じことを繰り返します。

すると相手には以下の効果が生まれます。

  • 受け入れられている
  • 話を聴いてもらっている
  • 理解されている
  • 肯定されている

上記の気持ちを相手に生じさせることができるので、単純なオウム返しにもかかわらず信頼を得る効果が大きいのがバックトラッキングです。

バックトラッキングのやり方

バックトラッキングは相手の言葉をオウム返しするだけなので、誰にでもできますがやり方にはいくつか種類があります。

1. 単純な会話の場合

A:「昨日子供と一緒に買い物に行ったの」

B:「お子様といっしょに買い物に行かれたんですね」
日常会話であれば単純に同じことを繰り返すだけでも効果が見込めます。

2. 感情表現を繰り返す

A:「ライバル会社に売り上げで大きく離されてしまい悔しかったです」

B:「悔しかったんですね」

ビジネスの会話で相手が感情を表現したときに繰り返すことで、相手の気持ちに寄り添うことになり信頼感が増すことになります。

3. 相手の話を要約する

A:「従業員退職が増えたのに、まだ新入社員は育っていないので大変です。仕事も多くて何から手をつければ良いか分かりません」

B:「人手が足りず困っていらっしゃるんですね」

相手の言ったことを要約することできちんと話を聴いていることがアピールでき、相手も理解してもらっていることがわかります。

バックトラッキングを利用する場合に気を付ける点は、使いすぎないことです。

同じ言葉を繰り返すだけの単純な話法なので使いすぎてしまうと、ただ単にオウム返しをしているだけになってしまいます。

そうなると相手からの信頼は得られないので、重要なポイントで使うことを心がける必要があります。

 

 

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