トップページへ

パブリック・コミットメント


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:12 JST

 

パブリック・コミットメントとは

パブリック・コミットメントとは、心理学者のクルト・レヴィン氏が提唱したもので、周囲の人に自分の目標を公開すると達成率が高くなるという心理効果です。

パブリックには公的という意味がありますが、パブリック・コミットメントはそれほど大げさのものではありません。

自分以外の第三者に自分の目標を知らせるという意味です。

具体的には禁煙やダイエットをすることを周囲に宣言するのも、パブリック・コミットメントのひとつです。

自分だけで目標を掲げるよりも、周囲の人に公言してしまうと途中で挫折する可能性を低くできます。

パブリック・コミットメントの注意点

パブリック・コミットメントが効果を発揮する理由は、公言してしまうとできなかったときに周囲から非難されたり、からかわれたりするリスクが発生するからです。

そのリスクを回避するために、目標の達成に向けてより努力をすることで達成が期待できます。

それと同時にパブリック・コミットメントには、以下の失敗する要素もあるので気を付ける必要があります。

  • 公言したことで満足してしまい、目標を達成した気分になってしまう
  • 目標を公言しても周囲が進捗状況を把握できない目標は効果が低くなる

パブリック・コミットメントをすると周囲からほめられたり、おだてられたりすることがあります。

その結果、目標を達成していないにもかかわらず、自分はできる人間だと勘違いしてしまうことがあります。

そのため、パブリック・コミットメントが原因で目標に向かう前に満足してしまい、目標を達成する努力をしなくなってしまう可能性が高くなります。

また、禁煙や部屋の片付けをパブリック・コミットメントしても、周囲の人は実行されているのかをチェックするのが難しく、目に見えて結果がわかりません。

そうした目標の場合は周囲に目標を公開しても、実質的には公開しないのと同じ状態になってしまいます。

片づけた部屋の写真をSNSにアップするなど、周囲にもわかる形で進捗状況を伝える工夫をしましょう。

 

 

■あわせて読みたい
1 蛙化現象
2 ドレス効果
3 少数の法則
4 メル・ロビンスの5秒ルール
5 アクティブリコール
6 EQ
7 AIDMAの法則
8 埋没費用効果
9 クリティカルシンキング
10 クレスピ効果
11 カバートアグレッション
12 メンタルブロック
13 シンクロマッスル学習法
14 多元的無知
15 ビジョンボード
16 ランチョン・テクニック
17 アサーション
18 極端回避性(松竹梅の法則、フレーミング効果)
19 マインドコントロール
20 ゼロリスクバイアス

 

■マイナー心理学用語