アンビバレンス

アンビバレンスとは、同じ対象に対して相反する感情を抱くことを言います。

主に精神医療の場で用いられる用語ですが、日本語では「両面感情」「両面価値」「両価性」とも呼ばれています。

アンビバレンスには感情によって以下の3つの組み合わせが考えられます。

    1. 肯定的感情と否定的感情の組み合わせ
    2. 否定的感情の組み合わせ
    3. 肯定的感情の組み合わせ

アンビバレンス:肯定的感情と否定的感情の組み合わせ

アンビバレンスでは一見して矛盾する肯定的感情と否定的感情を同時に持つことがあります。

たとえば、好きと嫌い、食べたいと食べたくないなどは一見して矛盾しているので同時に持つことができない感情のように思えます。

しかし、否定と肯定の感情を持つ合理的な理由があれば、それらは矛盾しません。

つまり、食べたいけど、食べてしまうと太るから食べたくないといったケースがその代表です。

また、部分的には好きだけれど嫌いな部分もあるケースも同じです。

アンビバレンス:否定的感情の組み合わせ

アンビバレンスでは矛盾した感情の組み合わせ以外に、否定的な組み合わせの感情を持つこともありますが、これはどちらを選んでも否定的になるという組み合わせです。

たとえば、疲れているので会社に行きたくないという否定的な感情があります。

しかし、会社に行かないといつまでも仕事が終わらないという否定的感情の板挟みになるのが代表的な例です。

アンビバレンス:肯定的感情の組み合わせ

肯定的な感情が組み合さったアンビバレンスも存在します。

このケースはどちらもやりたいけれども、同時には成り立たないために板挟みになるパターンです。

痩せたいと食べたいとを両立させる、恋人が欲しいのとひとりでいるのが好きなのを両立させるのは難しいので葛藤が生じてアンビバレンスとなります。

アンビバレンスの具体例

アンビバレンスの例としては仕事に関するものがあります。

現在の自分の仕事や勤務している会社好きだという前提で、その仕事が忙しすぎたり、別の会社にも興味があったりするとアンビバレンスの状態になります。

仕事は好きだが忙しすぎて時間がないのは嫌いという場合は、肯定と否定が共存するアンビバレンスです。

今の会社に満足しているが他の会社にも興味があるのは、肯定が重なったアンビバレンスになります。

恋人や伴侶に求める条件にもアンビバレンスを引き起こすものとなり得ます。

たとえば相手の見た目(ルックス)と優しさや経済力の両立はなかなか難しいので、アンビバレンスとなる可能性も高くなります。

アンビバレンスの解消法

アンビバレンスは2つの感情を同時に抱えてしまうことで起こる心理状態ですが、複雑な原因があるわけではなく同時に2つを求めてしまうことから起こるものです。

本来であれば両立しないものを同時に求めることで起こる感情の葛藤がアンビバレンスと言えます。

これを解消するには、どちらの欲求が自分にとってより大事なことなのか優先順位を付けることです。

たとえば、伴侶を選ぶときには2つの考え方があります。

・安定した生活を第一に考えて、ルックスはそのうち慣れると考える
・反対に好みのルックスを優先して、自分も働くことで経済面をカバーする

このようにどちらが自分にとって大事なことなのかを決めることができれば、アンビバレンスには陥りません。