片面提示の法則

片面提示の法則(One-Sided Presentation)は、メリットとデメリットがあるのも関わらず、メリットだけを提示する心理テクニックのことで、両方提示する場合は両名提示の法則と呼ばれます。

片面提示の法則の実例

片面提示の実例は商品販売やセールスなどでよく見ることができます。

販売する側は商品の欠点やデメリットは消費者に知らせずに、メリットやお得な部分を強調して宣伝するのが一般的です。

ただし商品使用に制限があるなど、使用する前に知っておかないと大きな影響がある情報を隠して販売することはルール違反となります。

法律違反でなかったとしても、商品使用に支障が大きい場合は購入後にクレームを受けるリスクが高くなり、その後の販売にも影響するでしょう。

そのため、片面提示による商品販売にはリスクが伴うことも理解する必要があります。

商品販売に限らず不都合なことを隠して会話するということは日常でもよくあります。

どうしても行ってみたいスイーツのお店がある場合、友達を誘うときにそのスイーツのおいしさや良い評判だけを教えて付き合ってもらうことがあります。

実際には人気がありすぎで待ち時間が長いことは、事前には伏せておくといったケースです。

それを話してしまうといっしょに行くのを断られる可能性があるので隠してしまうのです。

このように片面提示では隠していたことが相手に知られてしまった場合に、リスクが生じますが、それでも片面提示が有効な場合もあります。

片面提示が有効なケース

クライアントにある提案をするという場合に、片面提示でも有効にプレゼンテーションが機能するケースを考えてみましょう。

片面提示が上手くいくには以下のケースが考えられます。

相手が提案に魅力を感じている

この場合はデメリットを強調してしまうと、せっかく魅力を感じているのに相手がその気をなくしてしまいます。よほど致命的なデメリットでもない限り相手に伝える必要はないでしょう。

相手に提案に関する知識がない

相手が提案に関して知識がないのであれば、メリットを提示することで相手の興味を引きつけることができます。デメリットに関してはこの段階ではあえて説明する必要はありません。

相手の性格が行動的

性格的に行動的であまり細かいことを気にしないタイプであれば、メリットをどんどん強調することで上手くいきます。

信頼関係がある

取引が長く信頼関係が築けていれば、メリットだけを主張してもあまり問題は起こりません。取引が長いが相手であれば、致命的なデメリットのある提案はしないはずですし、相手も信頼してまかせてくれるでしょう。

相手の価値観に近い

提案内容が相手の価値観に近いものであるほど、片面提示でも相手の理解を得られることになります。

ビジネスでは両面提示を原則にして、上記のようなケースのみ片面提示で交渉することが大切です。

常に片面提示ではリスクが大きいと考えましょう