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262の法則


更新日:Tuesday, 07-Mar-2023 02:35:01 JST

 

262の法則とは

262の法則とは会社組織などの集団では、優秀で貢献度が高い人の割合が20%、並の人が60%、低い人が20%の割合となる法則のことです。

262の法則は蟻や蜂など集団生活をする動物でも実証されている法則です。

いわゆつ働き蟻や働き蜂の中で、常に働いているのは全体の2割で、6割は働いたりサボったり、2割は常にサボっています。

しかも、面白いことによく働く2割の蜂を隔離するとその中でもやはり262の割合で分かれてしまいます。

この262の法則は「パレートの法則」を元にしてアレンジした法則だといわれています。それではまずそのパレートの法則から解説しましょう。

パレートの法則とは

パレートの法則は経済学者のパレートが見いだした法則で、マーケティングで利用されている法則です。
その内容は顧客の中でも20%の優良顧客で、売上の80%を占めるというものです。

つまりすべての顧客が均等に収益をもたらすわけではなく、ごく一部の優良顧客によってその企業の売上のほとんどが成り立っているという法則です。

そのため80:20や20:80の法則と呼ばれることもありますが、20%や80%の数値にはそれほど深い意味や根拠はありません。

20%の優良顧客ではなく、20%の優秀な社員と置き換えることもできるので、この考え方を発展させたのが262の法則となります。

262の法則の活用

自然界で262の法則が成り立つのは次の理由が考えられます。

たとえば、働き蟻が全員常に働き続けてしまうと、働き蟻が全員一斉にバテてしまって、動けなくなるということが考えられます。

こんなときに外敵から襲われてしまっては、その集団が壊滅してしまう可能性が高くなります。

そのため、常に働ける蟻を確保しておくために、262の法則で調整されていると考えられます。

それでは262の法則を人間の社会生活ではどのように応用していけばいいでしょうか。

スポーツチームでの応用

プロのスポーツチームでは勝つことが目的なので、優秀な選手をそろえた方が強いチームになるはずですが、たとえば野球チームを例に考えてみましょう。

野球では4番打者が最も打撃力があり得点を挙げることができますが、野手全員が4番バッターをできるくらいの選手でそろえたら強いチームになるでしょうか。

金銭的な問題もありますが、全員4番バッターにしてもおそらく強いチームにはならないでしょう。

なぜなら全員がホームランを狙うようなバッティングをしていては、ランナーが溜まらず得点力はそれほど高くならないからです。

団体競技は特に適材適所で選手を配置しなければ、勝利には結びつかないのです。

そのため、打撃力の高い選手を20%、守備力のある選手を20%、残りはどちらもこなせる選手という比率にした方が勝つ確率は高くなるでしょう。

それでは次に262の法則を、誰もが悩む人間関係に当てはめて見ましょう。

262の法則を人間関係で応用

人間関係は誰にとっても悩みの種となりますが、その大きな理由は周囲の人たち全員と、均等に付き合うことができないからということにつきます。

そこで対人関係を262の法則に当てはめてみると、人間関係をある程度整理できるようになります。

人は全員から好かれることはできないので、必ず自分と馬が合わない人や、自分を嫌う人がいるはずです。

その人達とは無理に人間関係を築く必要は無いので、なるべく関わらない20%に分類します。

そして家族や親友など自分と深い関係にある人たちとは、人間関係を深めていく20%に分類します。

残りの60%の人たちはある程度の付き合いはするけれども、あまり深く関わらない程度の付き合いにとどめておきましょう。

こうして人間関係を分類してしまうことで、その都度人間関係に振り回されることが少なくなるでしょう。

 

 

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