社会的ジレンマ

社会的ジレンマとは、個人的には合理的な選択結果でも、社会的には非合理的な結果になることを言います。

たとえば、ゴミを細かく分別して決められたゴミの日に出すことは、社会的には合理的なことですが、個人としてはまとめてゴミを出した方が合理的です。

このように個人としての合理性と社会的な合理性が矛盾することを、社会的ジレンマと言います。

社会的ジレンマの例

いわゆる環境問題についての社会的ジレンマの例が増えています。

ゴミの分別問題もそのひとつですが、以下の例もあります。

1997年に京都でCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)が開催されました。

その参加者が宿泊するホテルで調査したところ、約7割の宿泊客が外出やチェックアウトの時にエアコンを付けっぱなしにしていました。

これは一般の宿泊客の割合と同じなので、環境問題の意識が高い人でさえ、個人で電気料金を負担しないケースでは社会的ジレンマを発生させていることになります。

社会的ジレンマの原因と解決策

社会的ジレンマが発生する理由は個人的な合理性と社会的合理性に大きな違いがあるからです。

また、環境問題で社会的ジレンマが発生するのは、個人の行動が大きく社会的に影響をもたらすと考えていないことも原因のひとつです。

この考え方には自分以外の人がきちんと対応していれば、自分がやらなくてもただ乗りができるので合理的という考え方が背景にあります。

社会的ジレンマを解決する方法のひとつには、法制化があります。

かつては積雪が多い地域では金属ピンを打ち込んだスパイクタイヤが一般的でした。

しかし、雪がない道路でスパイクタイヤを使用するとアスファルトが削れるため粉塵が発生し、人々の健康を損ねる可能性がありました。

そのためスパイクタイヤを禁止する法律が施行され、強制的にスパイクタイヤを排除することで解決が図りました。

本来は人々の意識を改善することで解決できれば最善ですが、それができない場合は法制化することで一定の成果は得られるはずです。