事後情報効果

事後情報効果とは、何らかの出来事を経験した後にその出来事に関する情報を得ることで、記憶が変形、喪失、再構成される現象のことです。

わかりやすい例としては事故や事件を目撃した人が証言する場合に、その事故や事件の情報をマスコミ報道などで見たり聞いたりすることで、事実と違った証言をすることが挙げられます。

事後情報効果の実験

事後情報効果には以下のような実験があります。

被験者に短い映画を見せた後に、2つのグループに分けた被験者へそれぞれ違う質問をします。

    A) 田舎の道を走って小屋を過ぎたときに,白いスポーツカーはどれほどの速度で走っていましたか
    B) 止まれの標識を過ぎたとき,白いスポーツカーはどれほどの速度で走っていましたか(映画と同じ状況)

上記の質問をした1週間後にさらに次の質問をしました。

・あなたは小屋を見ましたか

すると、Aのグループでは「はい」と返答した人が17.3%いましたが、Bグループでは2.7%%しかいませんでした。

映画を観た後の最初の質問が事後情報となって、実際の経験に加わり統合されたことを示しています。

また、質問の言葉によっても事後情報効果が起こることも実験されています。

被験者に交通事故の映像を見せた後に「自動車が○○したときに,車はどれほどの速度で走っていましたか」という質問をしました。

「○○した」には以下の言葉が当てはまります。

    1. 激突した
    2. 衝突した
    3. 突き当たった
    4. ぶつかった
    5. 接触した

結果としては最も速い速度を答えたのは1の「激突した」という質問を受けたグループでした。

また、実際にはガラスが割れたシーンは映像にはありませんでしたが、「割れたガラスを見ましたか」という質問もしました。

その結果「激突」を使用したグループのほうが「ぶつかった」を使用したグループよりも、割れたガラスを見たという答えが多くなりました。

つまり質問に使う言葉によっても被験者の反応を操作できることになり、一種の誘導尋問のようなことも可能であることがわかります。