エンプティ・チェア

エンプティ・チェアとは、空の椅子とも呼ばれている心理療法の中のゲシュタルト療法の一つです。

心理療法をするに当たって特定の人物が重要な鍵になると判断したときに、だれも座っていない椅子を準備し、その椅子にその人物がいると仮定して治療を行うことからエンプティ・チェア(空の椅子)と呼ばれています。

エンプティ・チェアはゲシュタルト療法の中でもっとも代表的な療法です。

エンプティ・チェアのやり方

エンプティ・チェアは心理学の投影を応用した心理療法です。

心理学の投影は自分自身の心理を他人に投影することを言います。

たとえば、ある人を嫌いという感情の裏側には、自分では認めたくない自分自身の嫌な部分を相手に見てしまい(投影して)、嫌いになってしまうことがあります。

つまり相手に自分を投影することで嫌いになってしまうのです。

エンプティ・チェアでは空の椅子に治療を必要とする人にとって重要な人物が座っていると仮定して療法を行います。

エンプティ・チェア療法が必要な人は、心の中に相反する心的欲求を2つ持っています。

それらをAとBと呼ぶことにすると、AとBは非対称で両極性を持ち、心の葛藤を生じさせています。

そこでエンプティ・チェアに心の葛藤を生じさせているキーとなる人物が座っていると仮定して会話をすると、その人物は投影によって心的欲求Aとなります。

そのため、Aと会話をしている本人は必然的に心的欲求Bの立場になります。

ここでAとBが何を意味するのかが明らかになり、心理療法が可能となります。

実際の療法ではAとBの役割交代を繰り返して行われます。