ヘタレな人の特徴・心理・対処法
「ヘタレ」という言葉は最近全国的に広まった言葉です。
以前は地方によってはまったく聞かない言葉だったので意味を知らない人も多いかもしれません。
ヘタレな人というのは良い意味で使われることはないので、この機会に意味も含めてヘタレな人というのはどんな人なのか覚えておきましょう。
また、自分の周りにヘタレな人がいたらどのように接したらいいのか、自分がヘタレな人だったらどのように改善したらいいのかも学んでおきましょう。
ヘタレとは
「へたれ」をgoo国語辞書で引くと
俗に、弱々しく気力にとぼしいさま。また、そのような人。
とあります。
「ヘタレ」という言葉の由来を説明します。
「ヘタレ」は関西の芸人の間で、一人前でない芸人を示す言葉として使われています。
「屁垂れ」と記述しますが、これは関西で「あ~」「え~」などのように意味もない擬音で不平や不満を漏らす人を、屁を垂れるような言葉を発するという意味で「屁垂れ」といったことに由来する言葉のようです。
この言葉に弱くなるという意味の「へたる」が加わって、一般的にはすぐに泣き言を言う人、弱々しい人のことを屁垂れと呼ぶようになりました。
この言葉が全国的に広まったのは、関西のお笑い番組が全国でも放送されるようになってからと言われています。
この記事では「ヘタレな人」はすぐに泣き言を言ったり弱音をついたりする精神的に弱い人という意味で使っています。
ヘタレに近い意味の言葉として「へっぽこ」や「へなちょこ」を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
ヘタレという言葉は最近知りました。別の言葉で表すと情けない人です。
10年以上前の話になります。ロクに出勤せずに文句ばかり言う人がいました。
出勤しないのは問題外なので、出勤してから文句を言って欲しいと思っていましたが、その人は最後にはバックレました。間違くなく #ヘタレ でしょう。
— ムソムソ心理学【人間関係の悩み】やっかいな人はこれで解決! (@yakkainahito) May 21, 2021
ヘタレな人の特徴と心理
ヘタレな人の特徴や心理を考えてみましょう。
声が小さい、張れない
声のボリュームが小さい人はそれほど珍しくありませんし、常に声が大きい人よりは多いかもしれません。
しかし、ヘタレな人は普通よりも声が小さいというレベルではなく、聞き取れないほどのボソボソした声だという特徴があります。
普段は声が小さくても意味が通じれば問題ありませんが、ときには大きな声を出すことが必要なときもあります。
たとえばガヤガヤした居酒屋の中で店員を呼ぶときは、ある程度大きい声でないと気づかれません。
ヘタレな人はこんなときでも大きな声を出すことができません。
自慢話をする
ヘタレな人には自慢話をするという特徴があります。
ヘタレな人が話す自慢話とは、今まで苦労したことや辛かったこと、若気の至りといった話をさも自慢気に語るのです。
そもそも自分から自慢話をするという時点で、大したことがない人物だと自分で言っているようなものです。
武勇伝というものは第三者が語るのが普通であって、自分で語ってしまっては単なる自慢話であって、それも信憑性がない自慢話です。
つまり、誰もほめてくれないから自分で自慢話をして「オレ偉い」と言っているのと同じです。
自分に自信がない
ヘタレな人が自慢話をするのは自分に自信がないことの裏返しでもあります。
自分に自信があれば、自分の行動も自信を持って行えるので成功する可能性も高くなりますが、自信がない人の行動は弱々しいので失敗する可能性が高いのです。
失敗するとますます自信を失ってしまい、声も小さくなり自慢話をしてウサを晴らすしかなくなります。
反対に自信を持って行動している人は成功の確率が高いので、第三者からの評価も高くなり、自分で自慢しなくてもほめてくれる人が多くなります。
自慢しないことから謙虚な性格にもなるので、ますます他人からも好かれるという良い循環になります。
反対にヘタレな人は悪循環を自分で作っているのです。
無責任
ヘタレな人には物事から逃げるという特徴もあります。
つまり、責任から逃げる、選択することから逃げるのです。
たとえばデートする場所や食事をする場所を選択しなくてはいけないときも、自分で選ばずに相手に選択させます。
これはその結果に責任を負いたくないので、後で「やっぱり別にすればよかった」と言われないためにも自分で選択することから逃げているのです。
これは一見すると相手の好きなようにさせているように見えるので、優しさから出る行為だとも思われがちですが、実際のところは無責任さの現れなのです。
楽をする
人間は苦労するよりは楽をするほうが好きなのは間違いありませんが、ヘタレな人はすべてにおいて楽をしたいと考えています。
人間として成長するため、社会人として仕事をきちんとするためには楽をしてばかりではいけないのは誰にでも分かることです。
失敗したとしてもそれを糧にして次は成功するという経験を積むことも重要です。
失敗と成功を繰り返して人間は成長すると言ってもいいでしょう。
しかし、ヘタレな人は苦労から逃げてなるべく楽をしたいと考えて行動しています。
そのためほんの小さなことでつまずいたとしても、立ち上がれないくらいの痛手を負ってしまうのがヘタレな人の特徴とも言えます。
ウソをつく
ヘタレな人は口が達者ですが口だけで行動が伴わず、場合によってはウソをつくのも平気という特徴があります。
こうしたヘタレな人が職場にいた場合は、実際には仕事をしていないのに仕事はもう終わったといったウソを平気でつきます。
一度や二度であればごまかせるかもしれませんが、いつもウソをついていれば次第に信用を失ってしまい、誰も相手にしなくなるでしょう。
もちろん上司の評価も低くなり職場での出世は望めません。
同じウソでも相手を思いやるウソもありますが、ヘタレな人がつくウソは自分の行動をごまかすためのウソなので、弁解の余地がないものです。
体力がない
人が体力をつけるためには運動をして体を鍛えることが必要です。
ヘタレな人は長く運動を続けることができず途中で投げ出してしまうので、普通の人よりも体力がないという特徴があります。
また、精神と肉体は連動しているので、体を鍛えることで精神力も身についてきます。
ヘタレな人は精神力が弱く長く運動ができずに体力がない、体力がないので物事が長続きしないというマイナスのループに陥っています。
精神的な弱さは物事から逃げ出したり、責任から逃れたりするという行動にも繋がります。
ヘタレな人になってしまう根本的な原因は体力をつけなかったこととも言えます。
約束を守らない
ヘタレな人は自分で決めたことも守れずに途中で投げ出してしまうという特徴があります。
いわば自分との約束も守れないわけですから、他人との約束も守れるはずがありません。
約束を守るというのは多少の障害があっても目的を達することになりますが、ヘタレな人は少しの障害でもやる気を失ってしまいます。
まして約束を破ってもペナルティがなければ約束を守ることに執着する理由もないので、割と簡単に約束を破ってしまいます。
こうした点もヘタレな人が人から信頼を失う大きな理由と言えるでしょう。
プライドが高い
ヘタレな人はウソをついたり自慢話をしたりしますが、この裏側にはプライドが高いという特徴があります。
誰にでもプライドはあるものですが、その背景には長い間培ってきた自信や仕事の実績といった裏付けがあるものです。
そうした背景があってこそのプライドなのですが、ヘタレな人は裏付けもないのにプライドだけは高いという特徴があります。
つまり実力が伴わないプライドの高さなので、現実と理想のギャップが大きすぎるのです。
その差を埋めるためにウソをついたり自慢話をしたりしてプライドが傷つかないようにしています。
ヘタレな人の対処法
ヘタレな人はプライベートであればなるべく付き合わないことで対処することができますが、職場にいて自分の部下であれば放っておくわけにはいきません。
どのように対処したらいいのか考えてみましょう。
ほめて伸ばす
ヘタレな人は体力的にも精神的にも弱い人なので、指導する場合は叱って伸ばすのではなく、ほめて伸ばす方法が効果的です。
ヘタレは根性無しなのでヘタレな人をつい叱ってしまいがちになりますが、ヘタレな人は打たれ弱いのでかえって逆効果になってしまいます。
なるべく良いところを見つけて、その利点を伸ばしてあげる形で指導しましょう。
また、指導する立場の人は、ヘタレな人に対しては大きな期待を抱かないということも重要です。
期待が大きすぎると失敗したときの失望感も大きくなってしまいます。
むしろ人並なことができたことをほめてあげるくらいのつもりで、長い目で指導することが必要です。
甘やかさない
ヘタレな人をほめて伸ばすことは必要ですが、一方で甘やかさないという点にも気をつける必要があります。
ヘタレな人は実力が伴わないのにプライドが高いところがあり、常にほめられていると勘違いをして自分に実力があると思ってしまいます。
そのため、ヘタレな人には自分の実力がどれくらいなのかということもしっかり認識させるために、ときにはきちんと叱ることも必要です。
ただし叱った後はフォローすることも大切ですね。
ヘタレな人にはメリハリをつけて指導するということが重要だと考えましょう。
割り切って付き合う
職場にヘタレな人がいたとしても自分の同僚や部下ではなく、仕事上もそれほど接触がない立場であれば、割り切って付き合うことも大切です。
ヘタレな人との付き合い方は非常に面倒なので、仕事上影響がなければなるべく接触は避けるほうが無難です。
どうしても会話などの接触が必要な場合は、事務的な内容にとどめてなるべく否定せずに肯定的な言葉を使って接しましょう。
否定することはヘタレな人にとっては非難されていることになるので、相手を刺激することになります。
また、相手の言葉に深く言及することも否定と取られることがあるので避けましょう。
ヘタレな性格を変える
ヘタレな人は根本的に気の弱さからヘタレな性格になっていると考えられます。
自分がヘタレな性格だと思うのであれば、その気の弱さを克服することからはじめましょう。
自分と他人を比べない
気の弱さというのは自分に自信がないことで発生するものです。
そして、他人と自分を比べて自分にはない良さを他人に感じてしまうと、自分自身に自信を失うことが多いものです。
そこで他人と自分を比べるのではなく、自分の過去と現在を比べるようにしましょう。
他人と比較すればほんの少しの違いかもしれませんが、昨日の自分と今日の自分に少しでも進歩があれば、それは自信につなげることができます。
少しでも良くなっていれば明日はもっと良くなるという可能性があります。
こうして少しずつ積み重ねることで次第に自信を取り戻していきましょう。
同じように自分よりも優秀な人と比べないで、自分よりも劣っている人と比べることでも自信をつけるきっかけになります。
自分をほめる
自分で自分をほめても何の効果もないと思うかもしれませんが、たとえ自分が話した言葉でも自分の耳から聞こえたことは他人が言ったことと同じように脳は捉えます。
一種の自己暗示ですが、自分でほめても自分に対する他人からのほめ言葉と同じ効果を持つと考えましょう。
ほめる内容はそれほど大きなことでなくても構わないので、自分でほめているうちに自信のなさはしだいに解消されていきます。
周りに人がいるときに声に出してほめるのは変な人と思われるので、そのときは心の中でほめましょう。
誰もいないときは声に出して自分をほめてみましょう。
他人の評価を気にしない
ヘタレな人は自分を他人と比較したり、他人からの評価を気にしたりしますが、それが自信を失う要因の一つにもなっています。
そこで他人と比べないこととともに、他人の評価も気にしないようにすることも大切です。
この評価は職場での人事評価ではなく職場の人からの人物的な評価のことです。
こうした評価を気にしてしまうと、他人に受け入れられたいために本来の自分を見失ってしまいます。
自分の人生は自分のためにあるのであって、他人に合わせた生き方をしても何の得もありません。
他人は自分の人生に責任を負ってはくれないのです。
他人が自分をどう評価しようと関係なく、自分の思ったとおりに行動することを心がけましょう。
これによって精神的なストレスからも開放され、ヘタレな性格からも脱却できる第一歩になるでしょう。
他人からすごいと思われたいという気持ちがなくなれば、変なプライドもなくなり無理をして自慢話をすることもなくなるはずです。
他人から好かれようと無理をするより、嫌われてもいいと思うくらいの気持ちで生きてみましょう。
まとめ
ヘタレという言葉は、本来はその由来はないかもしれませんが、「へこたれる」という言葉に通じるような意味もあります。
もしかすると語源は同じなのかもしれませんね。
いずれにしてもヘタレな人は職場にいても厄介な人であり、自分がヘタレな性格の場合は周囲から敬遠される存在です。
もし自分がヘタレな性格だという自覚があるのであれば、この記事がその性格の克服に役立てば幸いです。
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