
マスコミの中で最も生活に密着しているのがテレビです。
近年では若者を中心にテレビ離れが進んでいるとはいっても、いまだに情報源としての影響力は大きなものがあります。
しかし、テレビはプラスの面ばかりではなく、マイナスの影響も大きいのは間違いありません。
特にバラエティ番組は、子供の視聴者も多いので悪影響を心配する人も多いでしょう。
今回はテレビが悪口に及ぼす影響について考えてみます。
テレビと悪口
テレビの情報は双方向ではなく一方通行のため、その影響力も一方的になってしまいます。
その点がテレビの最大の弱点とも言えるでしょう。
テレビは自分で持ち上げて自分で落とす

テレビによって有名になり、認知度が高まった人は数多くいます。
しかし、その一方で有名になった人が失敗したとき、TVは持ち上げたとき以上に叩き潰そうとします。
盲目の作曲家が実はゴーストライターを使っていたときや、分化多様性のある細胞を作った研究者が実は成功していなかったときのマスコミは徹底的にその人を潰そうとしていました。
そもそもその人達を持ち上げていたときはろくに調査をしないで、褒め称えていたことは棚に上げています。
こうしたバッシングを日常的に見ている視聴者は、相手が悪いことをしたら徹底的に叩き潰していいんだと勘違いしてしまうでしょう。
相手に悪い点があっても責めるべきなのはその行動であるはずですが、テレビをはじめとするマスコミがバッシングするせいで、その人の存在そのものを否定し、悪口を言う人も増えてしまうのです。
つまり、マスコミがバッシングすることで「この人にはどんな悪口を言ってもいい」という免罪符を与えられたと勘違いして、視聴者もバッシングしてしまうのではないでしょうか。
しかも、この影響は大人よりも子供により大きな影響を与えます。
学校という閉鎖社会の中で、一度悪口の対象となってしまうと、より多くの人からバッシングされてしまうという風潮ができてしまうのです。
疑問以前にマスコミにバッシングされているから悪人だとは考えない人の方が多いんじゃないでしょうか。
今どきのマスコミを見れば、その判断能力に疑問を抱かざるを得ないという人は多いと思います。
子供は真偽の判断が付かない

テレビのバラエティ番組の中で芸人同士で悪口を言い合っていたとしても、大人はそればウケ狙いだったり、ウソだという前提で見ています。
しかし、子供はそれが本当のことだと思うことが多いので誤解してしまい、学校でも友達に同じようなことを言ってしまいます。
また、大人でもその芸人の言動をまともに受け取ってしまい、ブログやSNSが炎上するというのもよくある話ですね。
バッシングにしても悪口を言う芸人にしても、視聴率を上げるためにやっている番組制作者側にも問題はあるでしょう。
しかし、それよりも芸人の言うことをそのまま信じてしまったり、マスコミのバッシングに何も考えずに乗ってしまったりする視聴者側の問題の方が大きい気がします。
子供に対しては一緒にテレビを見ている親が「これは本当のことではない」「これはやり過ぎ」というように注意すれば問題はありません。
しかし、最近では親も一緒になってバッシングしてしまう傾向があるので、子供への影響が深刻になっています。
テレビだけに責任があるとはいえない時代になっています。
有吉弘行は芸能人にあだ名をつけてウケていましたが、これは芸能人同士だから成り立つことです。
おそらく当時はこれをマネして学校や職場であだ名をつけてウケようとした人が、必ずいたはずです。
ほぼ確実のそのあだ名はウケることなく相手を傷つけただけだったでしょう。
— ムソムソ心理学@悪口は災いの元 (@yougaku80) June 22, 2021
芸能人、特に芸人は何を言われようと自分がメインになればそれだけで成功なのです。
しかし一般社会では目立ちたい人の方が少ないのですから、TVのネタをそのままやってもウケないことの方が多いのです。
まともに受け取られた冗談は冗談ですまなくなりますね。
— ムソムソ心理学@悪口は災いの元 (@yougaku80) June 22, 2021
ニュースでは情報が画一化されている

テレビだけでなく新聞でも大きなニュースに対する情報の発信の仕方や意見などが画一化されている傾向があるような気がします。
そのためマスコミの意見が絶対的に正しいと思い込んでいる人も多いのではないでしょうか。
新聞やテレビなどのマスコミは、他のマスコミが報道したニュースを自社だけが報道出来ないとものすごい失態だと考えています。
そのため報道されるニュースもどこも大きな違いがありません。
また、事件に対する物の見方も似通っています。
そのせいかネット上でもいわゆる正論ではない意見に対してはバッシングする傾向があり、炎上する火種ともなっています。
炎上する原因の1つには自分の意見が正しいと思っていて、それと異なる意見は間違いだと断定してしまう点があります。
しかも、その正論はほとんどがマスコミによって流された見解であることが多いのです。
これには自分で考えた意見ではなく大多数の意見を自分が支持していることを確かめたいという気持ちが裏にあります。
いつの間にかマスコミの考えに染められていると言ってもいいでしょう。
日本はこの考え方で過去に戦争をしてしまったという失敗をしていますが、同じようなことを対象を変えて毎日行っているのではないでしょうか。
この傾向はマスコミだけでなく学校や職場といった狭い中でも、イジメや悪口・陰口といった形で行われています。
日本人は自分が主流だと思ってしまうと、過剰なことも平気でしてしまう傾向があるのかもしれませんね。
テレビに向かって悪口を言う人の心理
あなたの家族にテレビに向かって悪口を言う人はいませんか?
当たり前ですが、テレビに向かって悪口を言っても相手に届きません。
それでも悪口を言うのはなぜか?
ストレスを発散することが目的です。
だから注意してもやめないでしょう。
不快に思うのなら、自分が部屋から出ていくしかありません。
むしろ無理矢理やめさせてしまうと、そのはけ口があなたに向かってしまうかもしれません。それを考えたら文句を言わないTVの芸能人に悪口を言ってもらった方が良くはないですか?
世の中にはテレビに向かって悪口を言う人がいます。
何の意味があるのだろうか?私は子供への悪影響を考えますね。
テレビに向かって悪口を言う親を見た子供がマネをするのでは。テレビだけでなく人に向かって悪口ばかり言う子に育つかもしれない。
「親の背を見て子は育つ」
気を付けたいですね。— ムソムソ心理学【人間関係の悩み】やっかいな人はこれで解決! (@yakkainahito) August 14, 2021
まとめ
マスコミは人の言動に大きな影響を与えます。
もっとも影響を受けやすいのは人に対する悪口ではないでしょうか。
マスコミが非難するような人は、どんなに悪口を言ってもかまわないと勘違いしてしまうのです。
テレビやマスコミが嫌いでネットだけで情報を得ている人もいますが、ネット上の情報の中にはマスコミの情報が多く含まれています。
そのためネットだけでマスコミとは縁を切っていると思っていても、実際はマスコミからは逃れられてはいません。
自分で情報を選んでいるつもりでも、結局はマスコミに踊らされるということになります。
SNSなどに書き込む前に本当にそれは自分の意見なのかを確認してみましょう。
意外に自分で考えたことは少なく、単に他の意見に同調しているだけということが分かるはずです。
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