悪口を言われた人はストレスがたまるのは当然ですが、悪口を言った方もストレスがたまると言われています。
それはなぜなのでしょうか?
むしろ悪口を言った方はストレスが発散できるように思えます。
実際にストレス発散のために悪口を言う人もいるようです。
今回は悪口とストレスの関係について考えてみましょう。
悪口を言われた側とストレス
ストレスは簡単に言うと外部刺激が原因で起こる緊張状態のことです。
外部刺激と言ってもそれほどたいしたことがない刺激でストレスを感じます。
たとえば、インターネットでサイトを閲覧しようとしたとき、即座に反応することを期待していると、たとえ数秒に反応の遅れでもストレスを感じることがありますね。
このように何でもないことでも、時にはストレスを感じることがあります。
これに対して悪口を言われるというのは、外部刺激の中でも大きな刺激と言えるでしょう。
何しろ悪意を持って自分に対して言葉で攻撃しているのと同じだからです。
また、悪口を言った人がそれまで信頼していた人であれば、裏切られたという感情も加わり、より大きなストレスを感じてしまいます。
このように悪口を言われた側が大きなストレスを感じるのは当然のことで、理解できることですね。
しかし、悪口を言った人がストレスを感じることがあるというのはどうしてでしょうか?
悪口を言った人とストレス
悪口を言った人の脳の中では何が起こっているのかを考えてみましょう。
悪口を言うとドーパミンがでる
悪口を言うと脳内に快楽物質のドーパミンが放出されるというのは、科学的に証明されているようです。
ドーパミンが放出されると人は楽しくなるので、悪口を言うことで楽しくなって、それが忘れられず同じ快楽を得ようとして悪口を繰り返します。
これは買い物依存症、アルコール依存症、ニコチン依存症などと全く同じ症状なので、悪口を言い続けることで依存症になる可能性があります。
しかも、経済的負担は全くないので、むしろ依存症になりやすいとも言えますね。
これだけであれば、悪口を言うことでストレスが発散されると言うことを証明しているようなものです。
しかし悪口を言うとドーパミンだけでなくコルチゾールという物資も放出されます。
友人の悪口言ってストレス発散してる人って、悪口言われてる人間や、聞いてる人のストレスは考えないのか?
自分がすっきりすれば人がどうなろうと構わないのか?
むしろ人にストレス与える事でストレス発散してるのだろうか?
悪口を言うとストレスホルモンも放出
コルチゾールはストレスホルモンと呼ばれている物質です。
悪口を言うとドーパミンの放出でストレスが解消したように気分になりますが、同時にストレスホルモンのコルチゾールも放出されるので、実際はストレスをため込んでいます。
もし、悪口の依存症になり悪口を言い続けてしまうと、一時的な快楽はありますがストレスをため続けることにもなります。
快楽を求めるために悪口を言うことでストレスをため込み、さらにそのストレスを解消するために悪口を言う、というスパイラルに陥ることになるのです。
これが悪口を言うことでストレスがたまる仕組みです。
しかし、なぜ悪口を言うとストレスホルモンが出てしまうのでしょうか?
脳は自分で言った悪口も言われたと思い込む
人間は動物と違って言葉を話すことが出来るので、脳には動物にはない理性を司る部分があります。
この部分では理性的に言葉を理解していますが、もともと備わっている脳の本能を司る部分では言語を完全に理解することは出来ません。
具体的には主語という観念がないため、自分で言った悪口と自分に言われた悪口の区別がつかないのです。
そのため、感情的に悪口を言ってしまうと、本能を司る部分が働いているので自分が悪口を言われたと思い込みストレスを感じるのです。
同じ悪口でも特に感情のままに発した悪口は、それだけストレスを抱える可能性が高いと言えるでしょう。
悪口でストレスをためない方法
悪口を言ったり聞いたりするたびに、ストレスを抱えてしまうというしくみは理解できたでしょうか。
それではストレスを抱えないようにするためには何をしたらいいのかも考えてみましょう。
一番いいのは自分から悪口を言わないことですが、一方的に相手から悪口を言われた場合はどうしようもありません。
しかし、このときに感情的に悪口を言い返してしまうと、ストレスはただ悪口を言われたときよりも大きくなります。
ストレスをためないためには、悪口は言い返さないのが鉄則です。
その上で悪口を言われたストレスを別の方法で発散しましょう。
悪口を言われたときのストレスを解消するには以下の方法が考えられます。
・ポジティブな言葉に変換して受け流す
・自分で自分をほめて悪口を中和する
・スポーツや趣味などに集中してストレスを解消する
そのほかにも方法はあるので自分に合った解消法を探してみましょう。
まとめ
悪口は言った方にも言われた方にもストレスがたまることがわかりましたね。
まさに悪口は百害あって一利なしの存在です。
つい悪口を言ってしまいそうになったら、ストレスがたまることを思い出して冷静に対処しましょう。
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