誰彼かまわずに悪口を言う人もいれば、特定の人の悪口を言う人もいます。
誰彼かまわずに悪口も言う人は、自分の中にフラストレーションやストレスを抱えていて、悪口を言うことでそれらを発散しようとしているので、相手は誰でもかまわないのです。
しかし、特定の人の悪口を言う人は、悪口の相手に対して悪口を言うだけの理由があるはずです。
今回は特定の人の悪口を言う理由について考えてみましょう。
避けられない人間関係ほど悪口を言いたくなる
特定の人の悪口を言うのは、その人との間に一定の人間関係があることを示しています。
その人間関係とはどのようなものでしょうか。
被害を直接受けたときに悪口を言う
悪口を言う理由としてすぐに思いつくのが、相手から直接的に被害を受けたときです。
しかし、被害と言っても名前も知らない相手からの軽い被害であれば悪口を言うことはありません。
例えば、満員電車で知らない人から足を踏まれたとしても、相手が謝罪すれば「気を付けろ」と言うくらいで、すぐに忘れてしまうのが普通です。
しかし、何度も同じ人から足を踏まれたら、さすがに怒るでしょう。
この場合は「相手から離れる」「車両を変える」などの対処方法はあります。
しかし、同じ職場や学校、近所にいる人から被害を受ければ、簡単に場所を変えて解決することはできなくなります。
つまり、一定以上の人間関係があって、簡単に関係を断ち切れない立場にある人からの被害があると悪口という攻撃方法を取りやすくなるのです。
人間関係があるから直接の報復をして、自分の立場を悪くすることもできないので、悪口や陰口を言う形で攻撃せざるを得ないとも言えます。
まったく知らない人の悪口は簡単ではありませんね。
町ですれ違った人の悪口を言うとしたら見た目の悪口しか言えません。
特定の人の悪口を言っている人は、その人をよく見ていたり、詳しく調べたりしていないと悪口が続きません。
同じ人の悪口を言い続けている人は、その人をむしろ好きなのでは?— ムソムソ心理学@悪口は災いの元 (@yougaku80) February 8, 2021
少なくても目が離せないほど気になっているはずです。
好きが+100、嫌いを-100だとすると、記号が違うだけで数字の絶対値は同じですね。
記号はふとしたきっかけで逆転することもあります。
好きと嫌いは表裏一体です。
気になる存在という意味では同じなのです。— ムソムソ心理学@悪口は災いの元 (@yougaku80) February 8, 2021
人間関係が絡むと一度の被害でも悪口につながる
特定の人からの被害は何度も受けることで、悪口を言うようになるのが普通ですが、一度の被害で相手を嫌って悪口を言うようになるケースがあります。
これも人間関係が大きく影響しています。
例えば、上司があなたに大量の仕事を押しつけて残業を命じた場合、嫌がらせをされたと感じてその上司を嫌いになるでしょう。
しかし、上司と部下という関係は簡単には解消することができず、翌日からもその上司と同じ職場で仕事をすることになります。
上司を相手にして直接反発することは自分の評価に不利になるので、そのはけ口として悪口を言うことしかできないのです。
また、よく言われる嫁と姑の関係にも同じことが言えます。
どうしても馬が合わない相手と同居していたり、しょっちゅう家に来たりする関係であればストレスがたまりやすくなります。
上司や姑だけでなく、同じ学校の先生や先輩なども同じ状況と言えるでしょう。
こうした人間関係では自分の自由や支配欲、自己主張が著しく制限されるうえに、長期間それが継続するという苦痛が加わります。
このように簡単に抜け出せない人間関係があると、悪口を言いやすくなります。
何か嫌なことをされたわけでもないのに特定の人を嫌う理由
職場では仕事ができない人が悪口の対象になりやすいのですが、仕事ができる人が悪口の対象になることがあります。
その原因は、仕事ができる人の悪口を言う人は相手に嫉妬しています。自分のほうが仕事ができるということを周りの人に分かって欲しいという欲求があります。
本当は自分のほうが負けているけど、負けを認めたくない。だから仕事ができる人をけなすことで、自分のほうが上だと言いたいんですね。
つまり、負けず嫌いな人です。
そして、他人を落として自分をアピールするような人を周りの人は認めないことを理解できていない悲しい人です。
まとめ
特定の人の悪口を言うケースはほとんどが避けようがない人間関の中で行われます。
つまり、悪口を言われたくなければコミュニケーションによって関係を改善するか、人間関係を断ち切るしか方法はありません。
職場であれば転職が考えられますが、転職先の人間関係が良好とは限らないので、簡単に転職することもできません。
そもそもコミュニケーション不足で悪口が発生することが多いのですから、どうしたら人間関係を改善できるかを考えてみましょう。
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