一言で「悪口」と言っても軽い悪口から人を罵倒するような悪口まで様々ですね。
特に日本語は表現方法が豊富にあるので、悪口の種類も数多くあります。
自分が使っている悪口がどんな意味を持つ悪口なのかを知っておくと、相手を傷つける度合いもわかり、悪口を躊躇するかもしれませんね。
今回は悪口の種類や意味などを解説しましょう。
悪口の種類
まずは「悪口」という単語の類語を整理してみましょう。
参照元:「悪口」の類義語や言い換え | 悪たれ口・誣言など-Weblio類語辞典
他者の評判を傷つける言葉
悪たれ口・・・・・・・・わざわざ相手を怒らせるようにいう言葉、憎まれ口。
誣言(ぶげん)・・・・・わざと事実を偽って言うこと。
誹謗(ひぼう)・・・・・そしること。
讒言(ざんげん)・・・・他人をおとしいれるため、ありもしない事を目上の人に告げ、その人を悪く言うこと。
讒口(ざんこう)・・・・讒言に同じ。
讒謗(ざんぼう)・・・・そしること。
中傷(ちゅうしょう)・・根拠のないことを言い、他人の名誉を傷つけること。
一般的に使われていない言葉も多いですが、「誹謗中傷」のように、組み合わせて使うのが一般的な場合もありますね。
讒言や讒口などは実に具体的な意味があり、職場によってはこれらの言葉で表現できることが、たくさんありそうです。
他者に不快感を与えたり傷つけたリする言葉(抜粋)
憎まれ口・・・・・・人に憎まれるような口のきき方。
罵倒・・・・・・・・ひどくののしること。
謗言(ぼうげん)・・誹謗(ひぼう)する言葉。
辱しめ・・・・・・・恥をかかせること
雑言(ぞうごん)・・いろいろの悪口を言うこと。
そしり・・・・・・・悪口、 非難。
侮辱(ぶじょく)・・ばかにして、はずかしめること。
悪態(あくたい)・・にくまれぐち。
無礼・・・・・・・・礼儀を欠くこと。
これらの言葉はほんの一部で、一般的に使われているものを抜粋しました。
雑言は罵詈雑言として使われることが多いので、聞き慣れた人もいるかもしれません。
いずれの言葉で表現される行為も、それが職場であればハラスメントに該当するのは間違いないですね。
汚い、虐待的な言葉(抜粋)
罵る(ののしる)・・・・悪口を言い立てる。
罵倒(ばとう)・・・・・ひどくののしること。
毒突く(どくづく)・・・ひどく悪く言う。
よくパワハラされたことを表現する言葉として「罵倒された」が使われます。
単なる悪口ではなく相手を虐待する意味が含まれているためです。
これらの言葉を使って表現される上司は、明らかにパワハラをしていると言えます。
悪口の表現が多種多少な日本語
悪口の類語の抜粋だけでもこれほど多くの言葉がある日本語です。
実際に生活する上で使う言葉はもっと多種多様だと言えます。
なぜなら、言葉は生きているので時代とともに新しい言葉が生まれてくるからです。
さらに日本語の特徴として、外国語も取り込んで新しい言葉を作り出してしまいます。
場合によっては悪口を言われているのに、意味がわからずに悪口だと思わないことさえあるでしょう。
古い言い回しが今でも使われていたり、新しい言い回しが増えたりしているからです。
知らないうちに悪口を言われていることがないように、悪口として実際に使われる言葉にはどんなものがあるかも覚えておきましょう。
悪口の言い回し(抜粋)
・「〇〇のくせに」
〇〇には相手の名前が入ります。
漫画やアニメのドラえもんでジャイアンがのび太をいじめるときに使う言葉「のび太のくせに生意気だぞ」から派生しています。
・「ちゃんちゃらおかしい」
「おまえのやったことはちゃんちゃらおかしい」といった使い方をしますが、笑止千万、問題にもならないという意味になります。
語源は江戸時代の人情本のようですが、今でも使っている人は高齢の人がほとんどでしょう。
上司からこの言葉を言われたら、馬鹿にされていると思っていいですね。
語感からも馬鹿にしている感じがわかりますね。
・「狆くしゃ(ちんくしゃ)」
狆(ちん)がくしゃみをしたような顔という意味です。
狆は犬種のひとつで、目・鼻・口が顔の中央に集まったような顔をしています。
それがさらにくしゃみをすることで、さらにくしゃっとした顔になるので、相手の容姿を馬鹿にするときに使います。
英語から派生した言い回し
日本語はカナカナを使えば外国語でも日本語として扱うことができます。
その中でも長い時間をかけて日本語として定着した悪口の言い回しをいくつか紹介しましょう。
・「ブーイング」
スポーツ観戦の際に選手がミスをしたときに不満を表す「Boo(ブー)」という音のことです。
その音を発するBooing(ブーイング)から、相手に対して不満を表現することをブーイングと言います。
・「ネガティブ・キャンペーン」
海外の選挙で相手陣営を誹謗中傷することです。
アメリカの大統領選挙などではTVCMまで使って相手の票を減らそうとします。
日本では選挙だけでなく特定の団体や個人おとしめる意味で使われています。
上記以外にもまだまだたくさんあるので、興味のある人は調べてみて下さい。
まとめ
日本語には実に多種多様な悪口の表現がありますね。
〇〇のくせにという表現は知っていましたが、ドラえもんから派生した言葉だとは筆者も知りませんでした。
もともとは子供向けの漫画なので、家族や身体的特徴を悪口にしないために考えられたようです。
それがいまは悪口として使われているのは皮肉なことですね。
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