会社の飲み会や仲のいい友達との飲み会で、悪口を話題にして盛り上がったことはありませんか。
悪口は悪いことだと思いつつも、盛り上がってしまうのはなぜでしょうか?
むしろ悪いことだと認識しているから盛り上がるのかもしれませんね。
今回は悪口が盛り上がる理由について考えてみます。
盛り上がるかどうかは年代・性別で差がある
悪口は盛り上がると言いましたが、すべての人が悪口で盛り上がっているわけではないようです。
あるアンケート調査では、女性はあらゆる年代で30%を超える人が、悪口で盛り上がると回答しています。
しかし、男性はどの年代でも20%台で30%未満でした。
男性よりも女性の方が悪口で盛り上がりやすいようです。
また、年代で見ると男女ともに30代が悪口で盛り上がる比率が最も高く、特に女性は40%を超えています。
男女での違いは、女性の方がコミュニケーション好きという傾向が高いことが原因かもしれません。
また、30代という年齢層はいわゆる働き盛りで、職場では上司と後輩の板挟みになっている人が多いこともあって、悪口のネタに事欠かないのかもしれません。
◆参考サイト
悪口が盛り上がる理由
すべての人がそうではないにしても、悪口は話題として盛り上がりやすいものであることは否定できません。
悪口が盛り上がる理由を探ってみましょう。
不道徳な話題は盛り上がりやすい
人は健全な話題や堅苦しい話題よりは、少し砕けた話題の方が盛り上がりやすいのはみなさん経験上良く分かるでしょう。
悪口もそうですが、男性であれば(女性もかもしれませんが)下ネタも盛り上がる話題の1つですね。
時代劇で悪代官と悪徳商人の仲がいいのも、利害関係が一致している以外に共犯者意識があるからではないでしょうか。
「おぬしも悪よのう」などというセリフがそれを示唆していますね。
悪いことではありませんが、男の子が秘密基地を好きなのも秘密を共有するという点に引かれてしまうからでしょう。
本人には知られてはいけない悪口という共通の秘密を抱えることで、周囲の人と共犯者意識を持つようになり盛り上がってしまうのです。
悪口を言っても犯罪ではありませんから共有しやすく、しかもほんの少し背徳的な雰囲気も味わえるので気分が高揚するのです。
心理学的な要因もある
ハイダーという心理学者が提唱した理論に「バランス理論」というものがあります。
この理論では自分をP、他者をO、認識の対象をXとしたときに、それぞれの好意と否定をプラスマイナスで表します。
自分(P)と友達(O)がどちらも野球(X)が好きだとします。
この場合は3者の関係はすべてプラス(+)となり、この状態をバランス状態と呼びます。
また、どちらも野球が嫌いな場合(-)でもバランス状態になります。
片方だけが野球が好きで、もう一人は野球が嫌いな状態はインバランス状態と呼ばれます。
つまり、バランス状態であればお互いに話が弾んで仲良くなると言う理論です。
これを悪口に当てはめると、PとOにお互いに共通の嫌いな人(X)がいるときは、バランス状態となるので、悪口を話題にして話が弾むことになります。
このPとOの関係が複数あるわけですから、話はどんどん盛り上がってしまうということになります。
つまり、悪口という共通の話題はマイナスではありますが、嫌いな人が共通するという点でバランス状態となり、話が盛り上がるのです。
加えて不道徳な話題が盛り上がりやすいという要因も加わるので、悪口はとても盛り上がることになります。
人をほめてもなぜ盛り上がらないのか?
バランス理論で考えると、悪口が盛り上がるのは分かりますが、同じ人をほめることはなぜ盛り上がらないのでしょうか。
これは男女の関係で考えるとわかりやすいでしょう。
AとBは男性でCという女性が好きで、どちらもCをほめたとしても長続きしませんね。
それはAとBに独占欲が芽生えてお互いを牽制し合うからです。
Cが男性の上司だったとしても、AもBも自分の方がCのことを理解しているという変なライバル意識が芽生えてしまいます。
その結果、共通の知人をほめる場合はあまり盛り上がらないのです。
対象が人でない場合、たとえば同じ野球チームが好きな場合は独占欲もわかないので話は盛り上がりやすくなります。
しかし、悪口は異常に盛り上がることはありますが、一方で翌日の罪悪感や不快感も大きいものがありますね。
その時はすっきりしていい気分でも、後でどっと落ち込みますよね。
そして、自分も言われているかもという不安も持つことにつながります。
まさに悪循環ですね。
まとめ
悪口が盛り上がりやすい理由は心理学でも証明されています。
しかし、盛り上がった後の落ち込みも大きいので、なるべくプラスの話題でそこそこ盛り上がるのがいいですね。
コメントを残す