ネガティブな思考をする人は悪口を言う、または悪口を言うことでネガティブ思考が強くなると言われています。
悪口とネガティブな考え方は切っても切れない関係にあるようです。
今回は悪口とネガティブ思考について考えてみたいと思います。
悪口はネガティブな思考から発生する
人はどんなネガティブな考え方から悪口を言ってしまうのでしょうか?
コンプレックス
コンプレックスはネガティブ思考の代表選手のようなものですね。
人は自分にコンプレックスがあると、それが原因で他人に嫉妬したり、妬みを持ったりというネガティブな感情を持ちます。
自分がコンプレックスに感じていることに優れている人がいると、ネガティブな感情を抱くためです。
だまっていても自分のコンプレックスは決して解消することはないので、相手を自分よりも引き下げようという言動の原因となります。
悪口を言うことで、相手よりも自分が上だと自分自身で思い込んでしまうのです。
実際にはたとえ相手の評判が落ちたとしても、自分自身のコンプレックスの解消になはならないので単なる自己満足でしかありません。
「酸っぱいブドウ」という話が有名で、高い木になっているブドウを美味しそうだと思って、何とかして取ろうとしますが、何度挑戦してもとれません。
結局無理だと分かると、「あのブドウは酸っぱくて不味いブドウだ。
とれなくていい。」という風に思い納得します。
自分に自信がない
コンプレックスも自分自身の自信のなさの表れですが、具体的に身体的な特徴や学歴といったコンプレックスの原因がない場合でも自分に自信がない人がいます。
特にコンプレックスがなくても自分の能力に自信がない人は意外に多いものです。
性格的に自己評価を低くしてしまう、あるいは理想が高すぎて自分と現状とのギャップで自信をなくしているケースです。
自分に自信がない人は隣の芝生が青く見えるというたとえの通り、他人が自分よりも優秀だと思い込んでしまう傾向があります。
自己評価が低いことで自分自身を高めることにも自信がなく、相手をおとしめるという言動になってしまうのです。
その方法として最も手っ取り早い悪口を言うという選択肢を選ぶことも多いのです。
嫉妬しやすい性格
嫉妬はキリスト教では7つの大罪のひとつになるほど、人間にとってはネガティブな感情のひとつです。
しかも、嫉妬には相手が必ずいるので、相手を攻撃対象にしやすいという特徴があります。
自分が好きな人と仲良くしている、自分が出来ないことをやってしまう、自分よりも美しいなど嫉妬の原因はたくさんあります。
いずれの場合も悪口を言って相手をおとしめると自分が勝った気持ちになるのです。
悪口を言うとネガティブになる
ネガティブ思考が強いと悪口を言いやすくなりますが、反対に悪口を言っているとますますネガティブ思考になります。
そのためネガティブなマイナスの循環が出来てしまい、悪口から抜け出せなくなるのです。
悪口はネガティブ思考のトレーニング
悪口を言うことは相手の悪いところ、つまり欠点や短所、自分が気に入らない点などを探すことから始まります。
基本的に人間にとっては嫌な部分ばかりを考えることになるので、自分にとってもネガティブな感情が生まれます。
そして悪口としてそのネガティブな部分を言葉にすることで、さらにネガティブ感情は大きくなります。
なぜかというと、本能を司る脳の部分は主語を理解していないといわれているからです。
つまり悪口を言うと自分が悪口を言われたと同じ状態になります。
悪口を言うためにネガティブなところを探し、悪口を言ったことで自分もネガティブになる繰り返しです。
自己肯定が下がる
悪口ばかり言っていると自分自身のマイナスの面も再発見してしまいます。
たとえば、相手の容姿の欠点を探すときには、自然に自分と比べてしまうので相手の欠点を見つけると同時に自分の欠点も明らかになってしまいます。
そのため、自分はなんて欠点が多いんだろうと考えるようになり、自分自身を肯定すること、つまり自己肯定感が低くなります。
自己肯定感が低くなることはネガティブ思考につながるので、悪口を言い続けている限りネガティブ思考も強くなります。
なるほど、他者を否定する、すなはち他人の悪口を言って暮らす人はそのことで自分が偉くなったと思っていると。
それはそうかもしれません。
まとめ
ネガティブ思考と悪口の関係が深いことをおわかりいただけたと思います。
この関係を断ち切るためには、ひとつは悪口を言うのをやめる、もうひとつはポジティブな思考に切り替えるという方法があります。
あるいは両方を同時に試してみるのもいいでしょう。
悪口が多いという自覚がある人は悪口とネガティブ思考の連鎖を立ちきりましょう。
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