
悪口は簡単に言えば、「他人のことを悪く言う」「言葉で他人をおとしめる」ことですね。
このブログでも基本的に悪口は上記の意味で使用しています。
しかし、人によっては悪口の意味をとても狭い意味で捉えていたり、反対に広い意味で受け取ったりしています。
なぜ人によって同じ言葉でも違う解釈になってしまうのでしょうか。
今回は「悪口」ということばの定義について考えてみます。
悪口の辞書での意味
どの辞書で調べても悪口は基本的に次の意味になります。
・他人を悪く言うこと
上記は「わるくち」と読んだ場合の意味ですが、「あっこう」と読んだ場合は上記の他に以下の意味も加わります。
・悪態をつくこと
「悪態雑言(あくたいぞうごん)」という熟語があるように、訓読みした場合の悪口は「口汚く罵る」というニュアンスが強くなりますね。
訓読みにするとほとんどの言葉が語感が柔らかくなるので、意味も軽くなります。
悪口も「わるくち」だと相手をちょっと悪く言う程度の印象ですが、「あっこう」になると相手を言葉の暴力で罵るイメージになります。
このブログでは基本的には「わるくち」という読み方で悪口を捉えています。
しかし、「あっこう」の意味での悪口についてもテーマによっては取り上げる予定です。
《「わるぐち」とも》他人を悪く言うこと。
また、その言葉。
[名](スル)人を悪く言うこと。
悪態をつくこと。
本当のことは悪口ではない?
よく悪口を言った相手に文句を言うと「だって本当のことだろ」という言葉が返ってくることがあります。
つまり本当のことを言ってるんだから悪口にはならないと主張しているのです。
筆者は悪口には辞書にはない意味も含まれていると思っています。
それは言葉によって相手を傷つけることが悪口だということです。
たとえ本当のことでも他人がいる前で言われたら傷つくことがあります。
つまり本当のことを言っても、相手の受け止め方によってはそれは立派な悪口になると言うことですね。
しかも悪口を言う人は、真実であってもこれを言われたら相手は傷つくと思って言葉を発していることがほとんどなのです。
反対にどんなにひどい言葉や嘘であっても、受け止める側がまったく気にしていなければ、結果としては悪口にならないこともあります。
悪口かどうかはその内容が真実かどうかではなく、相手がどう受け止めるかによって決まると筆者は考えます。
事実であっても、それを言えば相手が傷つくとわかっていて言うのですから、悪口ではなくても相手を傷つける意思を感じますので「悪意」があると受け取れます。
まとめ
今回は悪口の定義付けをしました。
悪口は他人を悪く言うという意味ですが、言葉を受け取った側が悪口と認識しないケースもあります。
言葉を発した人が意図したことが必ず相手に正確に伝わるわけではないので、悪口に限らず言葉はすれ違うものです。
大事なのは言葉を受け止めた人がどう感じるかですね。
何気ない言葉でも悪口を受け止める人もいます。
反対に完全な悪口でも気にしなければ悪口として機能しません。
悪口という言葉を定義しましたが、重要なポイントは言葉の受け止め方によって同じ内容でも違うという点です。
言葉を発するときも受け止めるときもこの点に注意しましょう。
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