普通に悪口の効果は?と聞かれると、悪口の相手の評判を落とす、とか悪口の相手の気分を悪くさせるといったことが思い浮かびます。
しかし、世の中には悪口の研究をしている人もいて、私たちが想像もつかないような効果があることを証明しています。
今回は悪口にはどんな効果があるのかを調べてみました。
悪口の効果はひとつではない
一般的に考えただけでも悪口には以下の効果が考えられます。
・相手の評判を落とす
・相手の気分を害し感情的にさせる
・悪口を言うとストレスが解消できる、気分がすっきりする
上記の中には実際に効果があるのかは怪しい物もありますが、少なくてもその効果を期待して悪口を言う人は多いでしょう。
次に上記以外のあまり知られていない効果も調べてみましょう。
間接的に聞いた方が信用される効果
心理学には「間接話法効果」があり、これは直接聞いたことよりも間接的に聞いた方が信じられやすいという効果です。
この効果は悪口を言ったときも適用されます。
「おれは○○が得意なんだ」と友達Aが言ったとしても、ふつうは半信半疑で素直に信じる人は少ないでしょう。
ところが別の友人から「Aは○○が得意らしいぜ」と言われると、素直に納得する人は多いはずです。
これが一般的な「間接話法効果」ですが、悪口の場合は以下のやりとりになります。
「Aは性格が悪くて嫌なやつだ」と聞くよりも、「Aは性格が悪くて嫌なやつだって、Bが言ってたぜ」と間接的に聞いた方が、悪口の信憑性が増すのです。
間接的に悪口を聞くことで悪口の信憑性が増えますが、直接の会話では悪口には仲間意識を高める効果があります・
悪口で信頼感が増す?
仲のいい友達というのは共通する部分が多い人であることが普通ですね。
たとえば同じ趣味や同じスポーツが好きと言うのが代表的でしょう。
つまり心理学的には、好きなものが共通である人とは仲良くなりやすいという効果があります。
これは好きなものだけでなく嫌いなものが共通していても同じ効果があります。
納豆が嫌いな人どうして話が盛り上がって仲良くなる、同じ野球チームが嫌い(アンチ巨人など)な人同士も仲良くなるといったことは普通にありますね。
同じように同じ人の悪口を言うことで、仲良くなるというケースもあります。
悪口ばかり言っているグループがありますが、そんなグループは同じ人の悪口を言うことで共通の敵を作って結束を高めていると言えるでしょう。
ただし、悪口でまとまっているグループは、自分が悪口を言われるかもしれないという不安が常にあるので長続きはしませんね。
>人の愚痴・悪口で人と仲良くなるのはありですか?
個人的には無しですけど、そういう関係は非常に多いですね。
仲がよいと言えます。
ただ、悪口を言って評価を下げるのは、悪口を言っている当人であるということを、ご承知ください。
人をののしる言葉にはパワーがある
悪口を研究している心理学者がいますが、悪口を研究するきっかけとなったのが奥さんの出産に立ち会ったときでした。
奥さんは出産中にひどいののしり言葉を使っていましたが、医者によるとごく普通のことらしいのです。
それがきっかけで研究を始めると、ののしり言葉を発すると黙ってやるときよりも力が出ると言うことを発見しました。
具体的に氷水にどれくらい手をつけていられるかという実験では、ののしり言葉を使うと平均で40秒長くなったそうです。
さらにスタミナや筋力のアップにも効果があることも証明されています。
ただし、普段からののしり言葉を使っていて、口癖になっている人には効果がなかったというおまけもあります。
まとめ
悪口にも意外な効果があることがわかりました。
今の社会は政治家や有名人の失言を見つけると、よってたかって袋だたきにする風潮があります。
その結果、公の場では当たり障りのない発言をすることが多くなった気がします。
特定の人物を傷つける悪口は必要ありませんが、言いたいことが言えない世の中は少し違う気がしますね。
悪口はうまく使えばもっと効果的なコミュニケーションができる可能性があるかもしれません。
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