悪口は感情的、批判は論理的です。非難は悪口に近い。実際、悪口と批判と非難は混同されがちです。批判されたら反省したほうがいいですが、悪口や非難は無視しましょう。

「悪口」と似たような言葉に「批判」があります。

これらの言葉を同じ意味で使っている人も多いのではないでしょうか。

しかし悪口と批判には明確な違いがあります。

今回は悪口と批判の違いについて考えてみましょう。

悪口は感情的、批判は論理的

まずは「批判」と「悪口」は辞書ではどのように表現しているのか見てみましょう。

■批判

1 物事に検討を加えて、判定・評価すること。

「事の適否を批判する」「批判力を養う」

2 人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。

「周囲の批判を受ける」「政府を批判する」
批判(ひはん)の意味 – goo国語辞書

■悪口

他人を悪く言うこと。

また、その言葉。

あっこう。

悪口(わるくち)の意味 – goo国語辞書

辞書の上では二つの言葉は同じ意味としては扱われていません。

批判の意味の中には「誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じる」と言う部分がありますね。

この部分が単なる悪口と批判との大きな違いではないでしょうか。

つまり批判には客観性が求められていて、論理的に考えた結果であることが必要ですね。

これに対して悪口はそのほとんどが感情的であって、論理的な部分がほとんどありません。

大雑把に区別すると悪口は感情的、批判は論理的と言えるでしょう。

非難は悪口に近い

ややこしいことに批判と似た言葉に非難という言葉があります。

これら2つの言葉も悪口と批判のように、同じような意味として使われていることが多いのです。

非難には「欠点やあやまちなどを責めとがめること。」と言う意味があります。

非難には客観的な視点が不足しているので、批判よりは悪口に近い意味があります。

批判と非難もやはり言葉としては区別して使う必要があります。

悪口と批判と非難は混同されがち

辞書で意味を調べると批判と悪口は明らかに違いがありますが、現実的には批判も悪口の一つと受け取られている気がします。

自分では批判と言っていても、実は感情的な悪口であることが多いようです。

しかもマスコミでさえ批判と非難を混同しているきらいがあります。

ましてSNSで繰り広げられる批判は、そのほとんどが悪口や非難、場合によっては誹謗中傷と呼ばれるものです。

職場でも批判と言いながら悪口を言っているだけのケースも多いでしょう。

その方の仕事上の誤りや欠点が何かがハッキリわかっていて、それを正すべきであると当人に言えることを「批判」と言えるようです。

一方「悪口」は、仕事上のことだけでなく人格上のことや、直接あなたに迷惑な影響を与えていない事柄に関して、その人に対する尊厳を低めるような仕方で話すことと言えるかもしれません。

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悪口と批判への対応

悪口と批判は意味が違うので、その対応にも違いがあります。

批判されたら反省する

本来の意味での批判を受けた場合は、感情的に反応するのではなく指摘されたことを論理的に返す必要があります。

たとえ職場で仕事の進め方に対して批判を受けたとします。

これに対しては事実であれば素直に認めて反省し、改善策を提示する。

あるいは指摘された点に過ちがあれば、それを正した上で批判に対して感謝の意を伝えましょう。

批判してくれるということは、よい方向に導きたいという気持ちがあるので感謝をすることは大切です。

ただし、批判という体であっても中身は非難や悪口という場合はこの限りではありません。

悪口として対応をしましょう。

悪口や非難は無視する

悪口や非難は批判を装っていても、感情的なものでしかないので、本来の批判と区別することは簡単にできます。

この場合はまともに受け取る必要はありません。

基本的には無視することが最善策と言えます。

感情的な悪口に対抗しようとすると、こちらも感情的になってしまいます。

また、論理的に対処しようとしても感情的な相手にはまったく効き目はありません。

そのため、悪口や非難には無視をすることが最良なのです。

これは職場だけではないプライベートのSNSなどでも同じです。

いくらSNSで炎上しようが無視していればそのうちに消えてしまいます。

スルーするべきです。

どんなに悪いところがある後輩にだって、面と向かって指摘するのは、気が重い、誰もやりたくない仕事です。

たかだか先輩風情に、なぜそれができる完璧な人格を求めてしまうのでしょう。

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まとめ

昨今はSNSで匿名の投稿が可能になったせいか、平気で誹謗中傷、非難、悪口を言う人が増えています。

しかも悪口を言うためだけのアカウントまで作っている人もいます。

そのため、客観的な視点から判断した批判ではなく、感情的な悪口があふれかえっているのです。

これらの悪意に対抗するためにはスルーが最善策です。

また、他人を批判する場合はあくまでも客観的に、正しい方向に向かうよう指導する気持ちで批判しましょう。

そうすれば単なる悪口とは違うことがわかってもらえます。

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